偏差値70は上位何パーセントに入るのか。偏差値70以上を維持するためには何をすれば良いのか。偏差値70以上の子にはどのような特徴があるのか。
本記事をご覧の方は、偏差値70の位置づけや成績を維持するための勉強法について、さまざまな疑問や悩みを抱えていらっしゃるのではないでしょうか。
本記事では、中学受験における偏差値70の位置づけや効果的な勉強法を含め、以下の5点を解説していきます。
- 偏差値の意味や偏差値70の位置づけ
- 偏差値70以上の人の特徴
- 偏差値70以上で目指せる中学校
- 偏差値70以上を維持するためのポイント
- 偏差値70以上の親御さんができるサポート
本記事をご覧いただければ、偏差値70以上の全国的な学力レベルを把握し、勉強法や生活習慣を改善して高い成績を維持できます。
志望校合格に向けてより一層勉強に励めるよう、ぜひ参考にしてください。
目次
偏差値とは
偏差値とは、テストの点数と平均点を比べたとき、自分の学力がどの位置にあるのかを表す数値です。「平均点=偏差値50」を基準とすることで、自分の相対的な学力や志望校のレベルを判断できます。
相対的な学力とは、テストを受けた集団の中で周りの受験生と比較したときの自分の実力です。たとえば、算数のテストで80点を取っただけでは、周りの受験生と比べて学力が高いのか低いのかわかりません。しかし、偏差値を使えば自分の得点と平均点との差が明らかになるため、相対的な学力も把握できます。
このように、点数や順位だけでは判断できない自分の実力も偏差値を見ることで正しく把握し、受験勉強に活かせます。
偏差値70どのくらいのレベル?
ここでは、偏差値70が全国的に見てどのくらいのレベルなのか、以下2つの視点から解説します。
- 偏差値70は上位何パーセント?
- 中学受験における偏差値70の位置づけ
偏差値70の学力位置を具体的に把握し、志望校選びや受験勉強の参考にしましょう。
偏差値70は上位何パーセント?
偏差値70は、母集団の上位約2.28%に位置する学力レベルで、100人中3位以内に入ります。
偏差値は平均点に左右されるため、何点を取れば偏差値70になるのか明言できませんが、周りの受験生と大きな差をつけていることは明らかです。偏差値75にもなると学校では常に上位をキープし、学習塾でもトップクラスの実力を維持している可能性が高いでしょう。
大学受験までこの学力をキープできれば、東京大学や京都大学、慶應義塾大学や早稲田大学を十分に狙える学力があるとみなされます。
中学受験における偏差値70の位置づけ
中学受験は、高校・大学受験と異なり受験者数が限られます。そのため、中学受験をする小学生の学力は全体的に高い傾向になります。したがって、中学受験での偏差値が50であっても、高校・大学受験レベルに換算すると偏差値60程度の実力があると判断されます。
上記のことから、中学受験における偏差値70は全国的に非常にハイレベルで、国内トップクラスの難関中学に入学できる可能性が十分にあるといえます。入学後も学力をキープできれば将来的に難関大学への入学などを達成し、希望の進路実現に向けて選択肢を広げることも可能です。
偏差値70以上のお子さんの特徴
偏差値70以上のお子さんには、以下5つの特徴があります。
- 素直で知的好奇心が強い
- 目標意識があり自己管理ができている
- 苦手分野がなくバランスのとれた学力がある
- 効率的な学習方法を身につけている
- ストレスがなく健康である
お子さんの現状と照らし合わせ、改善できる部分はないか検討してみましょう。
素直で知的好奇心が強い
偏差値70以上のお子さんは、親御さんや先生のアドバイスを素直に受け止め、新しい物事への知的好奇心が強い傾向にあります。新しい知識を吸収することが楽しいと感じており、何事にも興味を持っているため、疑問があるときも自ら進んで質問したり調べたりして答えを求められるでしょう。
また、テストで高得点を取れたからといって小さな間違いをそのままにせず、原因を突き止め疑問を解消することで学びを深められます。
仮にお子さんの勉強に対する興味が薄く、偏差値70に届かない場合は本や図鑑などでさまざまな情報に触れ、好きな分野に関する体験活動をしてみましょう。さまざまな経験を通して学ぶことの楽しさを実感すると、勉強に対しても意欲的に取り組めます。
目標意識があり自己管理ができている
偏差値70以上のお子さんは、将来の夢や目標を明確に持っている場合が多く、その達成に向けて学習計画を立てて実行する自己管理能力にも優れています。「この学校で勉強したい」「将来の夢に少しでも近づきたい」という強い意志があるため、中学受験で大きな壁にぶつかっても最後まで諦めずに勉強を続けられるでしょう。
また、日々の積み重ねで自分に合った勉強法を習得しているため、目標達成に向けて何を・どのくらい勉強したら良いか自分の力で考え、計画通りに実行できます。
偏差値70未満の方は、目標意識を持つために一度「何のために中学受験をするのか」を再確認しましょう。学校説明会やオープンキャンパスなどにも参加し「どうしてもここに行きたい」という気持ちを高めることで、自然と勉強に気持ちが向くようになります。
苦手分野がなくバランスのとれた学力がある
苦手分野がなく、バランスのとれた学力がある点も、偏差値70以上のお子さんが持つ特徴の一つです。特定の教科だけでなく複数の教科で高い成績を維持しているため、総合的な学力が向上して偏差値70を超えられます。
中学受験は出題範囲が広いため、苦手分野が出てくることもあるでしょう。偏差値70以上のお子さんも、最初は苦手分野をある程度抱えていたはずです。しかし、偏差値70以上のお子さんはそこで諦めず苦手分野を積極的に克服し、着実に点数を伸ばしたからこそ今の成績に到達しています。
苦手分野があるために成績が伸びない方は、毎日短時間でも知識の定着や問題演習に取り組み、少しずつ内容理解を深めることが大切です。
効率的な学習方法を身につけている
偏差値70以上のお子さんは、自分に合った効率的な学習方法を身につけています。さまざまな学習方法を実践する中で「この方法は覚えやすい」「これだと効率が悪い」などの気づきを得て勉強に活かすため、ムダがなくなり限られた時間で豊富な知識を習得できます。
また、偏差値70以上のお子さんは、新しい情報を今まで学習した知識と関連付けて理解する能力にも優れています。そのため、単に暗記するだけでなく、深い理解を伴った学習が可能となり、テストで出題される応用問題にも正しく解答することができます。
自分に合った学習方法を模索している方は、気になる学習方法を見つけたとき、積極的に勉強に取り入れて試してみましょう。
ストレスがなく健康である
偏差値70以上のお子さんはストレスがなく、健康的で体力もあるため、長時間の学習も苦しまずに乗り越えられる可能性があります。
学校生活や受験のストレスを抱えていたり、体調を崩しやすかったりすると勉強ペースが上がらず、テストや模試で期待通りの成果を出せません。しかし、偏差値70以上のお子さんは適度にストレスを解消し、規則正しい生活を送れているため「勉強時間を確保できない」「集中力を維持できない」などに悩まされることなく志望校合格を目指せます。
お子さんの健康面や精神面のケアには、親御さんのサポートが不可欠です。日々の生活習慣を見直し、お子さんの体や心を整えてあげましょう。
偏差値70以上で目指せる中学校
偏差値70以上で目指せる関西・関東の中学校は、以下の通りです。
中学校名 | |
関西の私立中学校 | ・灘中学校(兵庫) ・東大寺学園中学校(奈良) ・洛南高等学校附属中学校(京都)など |
関西の国公立中学校 | ・神戸大学附属中等教育学校(兵庫・国立) ・京都府立洛北高等学校附属中学校(京都・公立)など |
関東の私立中学校 | ・開成中学校(東京) ・渋谷教育学園幕張中学校(千葉)など |
関東の国立中学校 | ・筑波大学附属駒場中学校(東京・国立) ・東京都立小石川中等教育学校(東京・公立)など |
偏差値70のお子さんは中学校の選択肢が豊富にあるため、学力に限らず性格や希望の進路も踏まえて最適な進路を選びましょう。
関西の私立中学校
偏差値70以上で目指せる私立中学校には、以下の3校があります。
- 灘中学校(兵庫)
- 東大寺学園中学校(奈良)
- 洛南高等学校附属中学校(京都)
灘中学校
灘中学校は全国トップレベルの学力を誇る中学校です。灘中学校の特徴として「担任持ち上がり制」があり、8人の教員からなる担任団が6年間同じ学年を担当します。これにより、学習指導の一貫性ときめ細やかな生活指導が可能になります。
学校の方針としては、「生徒が主役」を掲げ、主体的な学びや行動を奨励している点が挙げられます。文化祭や体育祭などの行事は生徒主導で運営され、リーダーシップやコミュニケーション能力の育成につながっています。
また、文章化された校則を設けず、生徒自身が適切な行動を判断することを求めています。これらの特徴により、生徒は自由で主体的な学校生活を送ることができます。
東大寺学園中学校
東大寺学園中学校も、東京大学や京都大学など難関大学の合格者を多数輩出している中高一貫校です。東大寺学園中学校では、「基礎学力の充実」「進取的気力の養成」「豊かな人間性の形成」を教育方針として掲げています。中高一貫教育のメリットを活かし、「進度」よりも「深度」を重視した独自のカリキュラムを展開。授業では、各教科の教員が学問の面白さを伝えるよう工夫しています。
また、生徒の自主性や個性を尊重し、仲間との絆を強める学校行事も多数用意されています。中学では「東大寺学」や研修旅行、スキー研修、体育大会、さらに高校を含めた全校で取り組む菁々祭(文化祭)などを実施しています。
これらの活動を通じて、個性の伸長、自主性の確立、豊かな人間性の育成を目指しています。
洛南高等学校附属中学校
洛南高等学校附属中学校は、小学校から高校まで12年間の一貫教育を実施している学校です。教育方針は「知育」「徳育」「体育」「共同」「自省」の5つを柱としています。
特に注目すべき点は、仏教の三帰依を現代的に解釈した校訓を生徒の指針としていることです。また、「規律正しく」「清潔につとめ」「情操豊かに」「勉学に励む」という4つの実践項目を通じて、自ら伸びる力を育むことを重視しています。
カリキュラムでは、中高一貫教育の利点を活かし、6年後を見据えた充実した内容を提供しています。さらに英語は週6時間の授業を行い、外国人講師による指導も導入。数学では基礎的な計算力と自ら考える力の育成に力を入れています。
関西の国公立中学校
偏差値70以上の場合、以下の2校を含むほとんどすべての関西国公立中学校が合格圏内にあります。
- 神戸大学附属中等教育学校(兵庫・国立)
- 京都府立洛北高等学校附属中学校(京都・公立)
神戸大学附属中等教育学校
神戸大学附属中等教育学校は、グローバルキャリア人育成を目指す6年一貫教育を行う学校です。校訓である「自治」「協同」「創造」の精神に基づき、主体性、国際的視野、真理探究の精神を持つ生徒の育成を目指しています。
特徴的な取り組みとして、授業中に小集団学習(協同学習)を積極的に取り入れています。4人1組のグループで議論や発表を行うことで、問題解決能力やコミュニケーション能力を育成しています。
また、ユネスコスクールとしての活動も行っており、教員のSDGs学習や生徒主体の探究活動「Kobeポート・インテリジェンス・プロジェクト」を実施。さらに、兎原祭(文化祭)やオープンスクールでの発表、アートマイル、各種FITプログラムなど、さまざまな生徒参加事業を通じてESD(持続可能な開発のための教育)を推進しています。
京都府洛北高等学校附属中学校
京都府立洛北高等学校附属中学校の教育目標は、主体的に生きる創造性豊かな人間の育成です。また教育方針では、学力向上と自主性の育成を基盤に、進路選択力や人権意識、規律ある生活態度、そしてグローバルな視野を養うことを重視しています。
カリキュラムは6年間を基礎期・充実期・発展期に分け、計画的な教育を展開しています。特徴的な取り組みとして、「洛北サイエンス」があり、体験的学習を通じて科学的手法を学びます。また、5教科での少人数授業、高校内容の先行授業、SSH(スーパーサイエンスハイスクール)の一環としての授業などを実施しています。
さらに、オーストラリアへの研修旅行を中学3年生で実施し、英語学習や世界自然遺産の学習と連携させています。
関東の私立中学校
偏差値70以上で目指せる関東の私立中学校を2校ご紹介します。
- 開成中学校(東京)
- 渋谷教育学園幕張中学校(千葉)
開成中学校
開成中学校は、基礎学力を重視した上で生徒の思考力や創造性を育てることを重視しています。単なる知識の詰め込みに終わらないよう、自主的な学習や探究活動を積極的に取り入れて生徒の能力を発揮させるのが特徴です。
渋谷教育学園幕張中学校
渋谷教育学園幕張中学校は、国際交流や海外留学などのグローバル教育に力を入れている学校です。国内トップクラスの教育を受けつつ、将来国際的に活躍できる力も養いたい人に向いています。
関東の国公立中学校
偏差値70以上で目指せる関東の国公立中学校としては、以下の2校が挙げられます。
- 筑波大学附属駒場中学校(東京・国立)
- 東京都立小石川中等教育学校(東京・公立)
筑波大学附属駒場中学校
筑波大学附属駒場中学校は、筑波大学と連携して多数の講演会や実験講座、大学訪問などを行っています。中学のうちから専門的な講義を受け、大学進学を意識できる点が魅力です。
東京都立小石川中等教育学校
東京都立小石川中等教育学校は、クラスを理系・文系に分けることなく幅広い知識をバランスよく教えるのが特徴です。英語教育に力を入れており、各学年で英語に関する校内コンテストを実施しています。
偏差値70以上を維持するためには
偏差値70以上を維持するためには、以下5つのポイントを意識しましょう。
- 定期的に模試を受験する
- 睡眠時間を確保する
- バランスのとれた食事を心がける
- 適度に運動をする
- 学習環境を最適化する
常にベストな状態で勉強に取り組むことが、成績維持のためには重要なポイントです。
定期的に模試を受験する
偏差値70以上を維持するためには、定期的に模試を受験して自分の学力を客観的に把握しましょう。
模試を受けると、点数だけでなく順位や偏差値、志望校への合格可能性がわかります。受験生の中で自分がどの位置にいるのか、合格の可能性はどれくらいあるのかを知ることは競争心を刺激し、今後の必要な対策を考えるきっかけになります。
想定よりも偏差値や合格可能性が低い場合は、解答・解説を参考にしながら問題を解き直し、苦手分野を徹底的になくしましょう。正答率50%以上の問題を間違えた場合は、基礎的な部分を押さえられていない可能性があるため、特に重点的な復習が必要です。
睡眠時間を確保する
中学受験を目指すお子さんの中には、睡眠時間を削ってでも勉強したい人がいるかもしれません。しかし、勉強のために睡眠時間を削ると以下のような問題が発生します。
- 学校や学習塾の授業で寝てしまう
- 勉強中にぼーっとして思考が止まる
- 記憶が定着しづらくなる
どれだけ勉強時間を確保しても、集中力を維持できず十分な知識を身につけられないのであれば意味がありません。常にベストな状態で勉強に取り組むためには、睡眠時間もしっかりと確保することが大切です。
厚生労働省が公開している「健康づくりのための睡眠指針の改訂について」によると、小学生の睡眠時間は9〜12時間が理想とされています。寝る前のスマホやゲームの使用を避けるなど、睡眠の質を高めることも意識しましょう。
バランスのとれた食事を心がける
偏差値70以上の成績を維持するためには、バランスの取れた食事で脳の働きを活性化させることも重要です。脳の働きを良くする栄養素やおすすめの食品としては、以下の7種類が挙げられます。
脳の働きを良くする栄養素 | おすすめの食品 |
糖質 | ・バナナ ・ブドウ糖配合のラムネ |
ビタミンB1 | ・豚肉 ・大豆 |
ビタミンB12 | ・しじみ ・海苔 |
DHA | ・イワシ ・サバ |
カルシウム | ・チーズ ・ごま |
BDNF | ・カカオ70%以上のチョコレート |
テオブロミン | ・ココア |
厚生労働省の「e-ヘルスネット」によると、脳がエネルギーとして利用できる唯一の物質はブドウ糖だといわれています。そのため、ブドウ糖配合のラムネを勉強前に摂取すると短時間で脳の働きが活性化し、集中力や記憶力を高められるでしょう。
適度に運動をする
勉強時間の確保や効果的な学習方法だけでなく、適度な運動も偏差値70以上を維持するためには欠かせない要素です。
勉強の合間に運動を取り入れるとストレスを発散し、長時間机に向かう体力もつけられます。風邪を引きにくい丈夫な体をつくれるため、体調不良によって勉強時間が削られることもなくなるでしょう。
受験勉強中でも実践できる運動には、ストレッチやウォーキングなどがあります。運動系の習い事をしているお子さんは、勉強に支障が出ない範囲で定期的に参加するのもおすすめです。習い事を続けると、困難を乗り越える精神力や、教わったことを素直に受け止める気持ちを養い、受験勉強に良い影響を与えられる可能性があります。
学習環境を最適化する
偏差値70以上を維持するためには、学習環境を最適化しましょう。具体的には、以下の方法がおすすめです。
- 勉強中は生活音を小さくする
- 勉強スペースの明るさや温度を調整する
- 塾の自習室を利用する
自宅にいると、家族の話し声や物音が聞こえて勉強に集中できない可能性があります。そのため、お子さんが勉強をするときはテレビを消す、小さな声で話すなどの配慮が必要です。明るさや温度についても、お子さんと相談しながら最適な状態に調整しましょう。
どうしても自宅で集中できない場合は、塾の自習室を利用するのも一つの手です。塾の自習室は周りに生徒がいるため、適度な緊張感を持ちつつ勉強に取り組めます。自習室に講師が常駐している塾であれば、積極的に質問することで苦手をなくせる点もメリットです。
偏差値70以上の親御さんができるサポート
偏差値70以上のお子さんに対して、親御さんができるサポートは以下の5つです。
- 家庭学習を見守る
- 学習スケジュールをサポートする
- 積極的な情報収集を行う
- メンタルケアに努める
- 健康管理を徹底する
お子さんの自主性を尊重しつつ、足りない部分を補う形で学習面・健康面・精神面のサポートをしましょう。
家庭学習を見守る
偏差値70以上の親御さんには、基本的に家庭学習を見守る姿勢でいることが求められます。
偏差値70以上のお子さんは、自己管理能力が高い傾向です。しかし、受験勉強をお子さんに丸投げすると「得意分野ばかり勉強している」「基礎が定着しないまま応用問題に取り組んでいる」など、いつの間にか誤った方向に進んでいることがあるかもしれません。
そのため、親御さんは家庭学習の様子を見守りつつ、定期的に進捗を確認して軌道修正することが大切です。たとえば、復習を丁寧に行わず苦手分野を見逃している場合は、知識の定着に時間をかけるよう親御さんがアドバイスしてあげましょう。
ただし、口を出しすぎると嫌気が差してモチベーションが下がる可能性もあるため、あくまでも見守るスタンスでいることを忘れないよう注意してください。
学習スケジュールをサポートする
お子さんが立てた学習スケジュールをサポートすることも、偏差値70以上の成績を維持するためには必要です。計画通りに勉強できているか、目標達成できるかを親子で振り返り、必要に応じて学習内容や勉強ペースを調整しましょう。
偏差値70以上のお子さんは目標意識が高く、学習スケジュールを立てるのも得意な傾向です。しかし、小学生のお子さんは思考力や計画性が未熟な部分もあるため、塾の宿題や家庭学習の時間が増えると余裕がなくなり効率的なスケジュールを立てられなくなる可能性もあるでしょう。
そこで、親御さんが学習スケジュールを微調整してあげると、お子さんは無理なく勉強に取り組めるようになります。勉強以外の生活スケジュールも整えることで、規則正しい生活を送れるはずです。
積極的な情報収集を行う
中学受験で成功するには、最新の入試情報や志望校の出題傾向を的確に把握しなければなりません。そのため、親御さんはお子さんの代わりに塾の面談や模試の結果などから積極的に情報を集め、勉強に活かしましょう。
親御さんが集める情報としては、志望校の特徴や勉強ノウハウ、入試までの日程などがあります。中学受験に初めて挑戦する親御さんは特に、落ち着いて受験準備を進めるためにも早い段階から情報を集めておくことが大切です。
メンタルケアに努める
偏差値70以上のお子さんは非常に高い学力を持っているものの、中高生に比べると精神的にはまだ未熟です。気分によってモチベーションが左右される、些細なことで落ち込み勉強に集中できないなどの状況に陥る場面があるかもしれません。
そこで、親御さんはお子さんのやる気を引き出すためにポジティブな声掛けをしましょう。具体的に気をつけるポイントは、以下の2つです。
- できたことに注目する
- 過程を褒める
お子さんができなかったことよりも、できたことに注目して「◯◯ができてすごいね」と声を掛けると自信を持たせられます。「テストで高得点を取れた」などの結果だけでなく「最後まで諦めずに取り組んだ」などの過程を褒めることも大切です。
過程を褒めることで結果が出なくても「頑張ってよかった」と前向きな気持ちになり、やる気を落とすことなく勉強に励めます。
健康管理を徹底する
お子さんが健康な体を維持するためには、親御さんのサポートが不可欠です。栄養バランスの取れた食事を用意し、生活リズムを整えることで毎日の勉強に集中できる体をつくれます。
食事を用意するときは「主食・副菜・主菜・乳製品・果物」のバランスを意識して脳の働きを良くする栄養素を取り入れましょう。
生活リズムを整えるためには、就寝時間を決めてルーティン化するのがおすすめです。このとき、翌朝やることを決めておくと寝起きでも自然に勉強を始められます。
健康管理を徹底し、体や心の調子が整うと勉強効率も上がり、結果的に高い成績の維持や志望校合格などの目標達成に大きく近づけます。
まとめ
本記事では、中学受験における偏差値70の位置づけや成績を維持するための勉強法についてご説明しましたが、特に大切なポイントは次の3つです。
- 中学受験における偏差値70は国内トップクラスの学力を示しており、最難関中学に入学できる可能性も十分にある
- 偏差値70以上を維持するためには生活リズムや学習環境を最適化しつつ、定期的に模試を受験して自分の学力を客観的に把握することが大切
- 親御さんのサポートでは、お子さんが自力で管理しきれない学習スケジュールを微調整したり、受験情報を積極的に集めたりすると良い
どれだけ学力が高くても、身体的・精神的には未熟な小学生であることを忘れず、温かい見守りや励ましの言葉でお子さんのモチベーションを支えましょう。
本記事の内容をもとに、親御さんやお子さんにとって最適な中学校や勉強法を見つけ、志望校合格に大きく近づけるよう心からお祈り申し上げます。