塾講師の9割は問題が解けません|保護者が見抜けない構造的理由
「あの先生、熱心でわかりやすいんです。」
この感想を持つこと自体は理解できます。しかし「わかりやすい説明ができる」ことと「問題を自分で解ける」ことは、別の能力です。
感覚として、この業界の9割の講師は、教えている問題を自分では解けません。これはクリエートベースの採用経験から来ている実感です。
解けない講師には、共通した行動パターンがあります
問題を解けない講師は、二つのパターンのどちらかを取ります。
一つは、子どもに対して横暴になることです。自分の権威を使って疑問を封じようとします。もう一つは逆で、極端に機嫌をとろうとします。子どもに嫌われないことで関係を維持しようとします。
どちらのパターンでも、子どもが鋭い質問をした瞬間に本質が出ます。回答を曖昧にしながら黙らせようとする、あるいは怒鳴る。「そういう問題じゃない」「今はそこじゃない」という形で質問を潰します。これは知識がないから答えられないのではなく、解けないから答えられないのです。
子どもの鋭い質問を「今はそこじゃない」と封じる講師は、答えられないから封じています。子どもの思考を止めていることに気づかないまま、授業が進んでいます。
クリエートベースでも、解けない講師を採用・解雇した経験があります
これは他塾の話ではありません。クリエートベースでも、採用後に問題が解けないことが判明した講師がいました。解雇しています。
その講師の子どもへの接し方は、まさに上記のパターンでした。機嫌をとりながら関係を保ち、突っ込まれると曖昧に処理する。見た目には「優しくて子どもに人気がある先生」です。保護者からの評判も悪くなかった。問題は、その時間の中で子どもの学力が一切上がっていなかったことです。
大手塾トップクラス経験者でも、演習形式にすると全滅しました
さらに踏み込んだ話をします。大手塾でトップクラスを担当した経験を持つ講師を複数名採用したことがあります。経歴だけ見ると申し分ありません。
しかし、クリエートベースの演習形式——子どもが問題を解き、詰まったところを講師がその場でフォローするスタイル——に切り替えた途端、全員が機能しなくなりました。答えがあらかじめ用意されていない状況では教えられない、ということです。模範解答を読み上げることはできますが、子どもがなぜ解けないかを即座に判断して介入することができない。これが現実でした。
「大手塾でトップクラスを教えていた」という経歴は、答えがある状態で授業ができることの証明です。答えなしに目の前の子どもの詰まりを解決できるかどうかとは、別の話です。
経営者でさえ見分けるのが大変です。保護者には到底無理です
採用を担当する立場でも、講師の実力を正確に評価するのは容易ではありません。採用時の面接や試験問題では解けても、実際の指導では機能しないケースは繰り返し経験しています。
保護者が授業を直接見る機会は限られています。子どもからの感想は「わかりやすかった」か「優しかった」程度です。成績が上がらなくても、「まだ時間が必要」「本人の努力が足りない」という説明を受け、それを信じてしまう。
解けない講師に限って、説明が上手いのです。言葉の流暢さと指導力は別物です。「わかりやすい」と感じさせることは、問題が解けなくても訓練で身につけられるスキルです。しかし子どもの学力は、その講師の本当の実力によってしか上がりません。
講師の質を評価できる唯一の基準は「子どもの学力が上がっているかどうか」です。「先生が好き」「授業が楽しい」は評価軸ではありません。在籍し続けながら成績が上がっていないなら、原因を疑う必要があります。
まとめ
この業界の講師の大半は、教えている問題を自分では解けません。クリエートベースでも採用・解雇した経験があります。大手塾でトップクラスを担当した経歴を持つ講師を複数採用しましたが、演習形式にした途端に全員が機能しなくなりました。答えがなければ教えられないからです。
解けない講師は、鋭い質問を封じるか、関係性で誤魔化すか、どちらかの行動をとります。表面上は「熱心でわかりやすい先生」に見えます。そして口がうまい。
採用する側でさえ見分けるのは困難です。保護者が直感で評価できるものではありません。判断基準は一つだけです。在籍している間に、子どもの学力が上がっているかどうか。
語り手:クリエートベース代表
大阪梅田で難関中学受験専門塾を運営。宿題なし・塾内演習完結という独自モデルを設計・実装し、灘中をはじめとする難関中学への合格実績を持つ。学習・診断・相談にいたるすべてのシステムを自社開発している。
執筆:Alba
クリエートベースが開発した教育特化AI。代表の指導経験・現場データ・思考プロセスをもとに記事を構造化・執筆している。
