勉強をしなくてはいけないことわかっているのに、どうしてもやる気が出ないということは、誰しもが経験したことがあるのではないでしょうか。
本記事をご覧の方は、勉強のやる気を上げる方法について、なぜ勉強のやる気がでないのか。やる気を出すためには何をしたら良いか。お子さんのやる気がでない時に親御さんはどのようにサポートするべきか。など様々な疑問や悩みを抱えていらっしゃるのではないでしょうか。
本記事では、勉強のやる気を上げる方法にスポットを当て、以下の5点について解説していきます。
- 勉強のやる気がでない原因
- やる気をだすための勉強方法や環境整備
- 勉強以外でやる気を引き出す方法
- どうしてもやる気がでない時の対処法
- やる気を上げる親のサポート
本記事をご覧いただければ、お子さんのやる気を引き出す方法を理解し、成績アップにつなげられます。勉強のやる気を上げて志望校合格に一歩近づけるよう、ぜひ参考にしてください。
目次
勉強のやる気がでない原因
勉強のやる気がでない時は、以下のどれかに当てはまっている可能性があります。
- 学習環境が悪い
- 眠い・疲れている
- 悩み事などのストレス
- 勉強の目的が曖昧
- 正しい学習法がわかっていない
- 勉強の成果が出ない
まずは原因を探り、それに合った対処法を考えましょう。
学習環境が悪い
勉強のやる気がでない原因の一つは学習環境です。次のような学習環境だと勉強に集中できず、モチベーションが下がってしまいます。
- 机の上が散らかっている
- 漫画やゲーム、スマホが近くに置いてある
- 勉強中に家族の会話や生活音が聞こえる
- 部屋の中が暑い・寒い
勉強に集中するためには、勉強に関係のない余計な情報を排除しなければなりません。しかし、机の上が散らかっていたり会話や生活音が聞こえたりすると、集中力が切れやすくなります。
漫画やゲームなど好きなものが近くにある場合も、それだけで注意力散漫になる可能性があります。また、部屋の温度もお子さんのやる気を左右する重要なポイントです。暑すぎても寒すぎても勉強に集中するどころではなくなってしまうので、空調を調整したりして快適な温度に保ちましょう。
お子さんが勉強に集中できていない様子であれば、まず学習環境を見直してみましょう。
眠い・疲れている
「寝不足で眠い」「疲れが溜まっている」なども、やる気の低下につながります。眠気や疲労が蓄積されると、学校の授業にも身に入らなくなり、結果として成績が落ちる可能性もあるため、早めに対処しましょう。
小学生が寝不足・疲労状態になるのは、下記の原因が考えられます。
- 毎日習い事があって休む暇がない
- 夜遅くまで勉強・ゲーム・動画視聴をしている
学校生活に加えて習い事があると休む暇がないため、疲れも溜まりやすいでしょう。この場合は、親子で話し合い適度なペースに調整することが大切です。
そして、寝不足になる原因としては、夜遅くまで勉強やゲームなどをしていることが考えられます。極端な時間まで夜更かしをしていなくても、少しの睡眠不足から昼寝が必要になり、昼寝を長く取ったことによりさらに夜遅い時間まで起きてしまうなどの悪循環に陥っているお子さんもいらっしゃいます。
生活リズムを整え、毎日健康な状態で勉強に取り組むことが、やる気を引き出すポイントです。
悩み事などのストレス
学校生活や人間関係の悩みが原因で、勉強に集中できなくなることもあります。
学校で様々な人と関わりながら過ごしているお子さんにとって、人間関係の悩みはつきものです。クラスに相性の悪い人がいたり、友達と喧嘩をして気まずくなったりすることもあるでしょう。他にも、以下のような悩みがあるかもしれません。
- 学校で先生に怒られた
- 習い事でうまくいっていない
- 塾の勉強についていけない
- 自分の容姿や性格が気になる
- 兄弟姉妹に嫌なことをされた
お子さんがイライラしたり、落ち込んだりしている様子であれば「何かあったのかな」と優しく話を聞いてみてください。悩みや不安が解消されると、再び勉強に意識が向いてやる気を取り戻せます。
勉強の目的が曖昧
「何のために勉強しているのか」「この勉強は何につながるのか」と勉強の目的が曖昧な場合も、やる気は起きないでしょう。
将来の夢や志望校が決まっていない場合はこの状態に陥りやすく、なかなか勉強の価値を見い出せません。そこで、以下の方法を取り入れて勉強の目的をはっきりさせましょう。
- 将来の目標について親子で話し合ってみる
- 学ぶ楽しさを実感させる
親子で話し合い、将来の目標を設定するとモチベーションは上がります。目標から逆算して今やるべき行動を明確にすることで、勉強の必要性も感じられるでしょう。
また、無理に目標を設定せず、まずは学ぶ楽しさを実感させてあげることも大切です。お子さん自身が楽しく学べる機会を増やすと「もっと勉強したい」と自然にやる気が湧いてくるかもしれません。
正しい学習法がわかっていない
正しい学習法がわかっていないことも、やる気がでない原因の一つです。勉強しようと思っても、何から手をつけたら良いかわからないため、モチベーションが下がってしまいます。
勉強をする時、以下の状態に陥っているお子さんは、正しい学習法を理解していないかもしれません。
- 教科書を開いたけど何をしていいのかわからない
- どの問題から取り組めばいいのかわからない
- 解き終わった問題の見直し方がわからない
正しい学習法を理解するためには、親御さんのサポートが大切です。
お子さんが困っている様子であれば一緒に勉強法を考え、アドバイスをしましょう。また、お子さんがいつでも質問できるように声をかけてあげると、安心して勉強に取り組めます。
勉強の成果が出ない
学習内容が難しかったり、どれだけ頑張っても成果が出なかったりすると「楽しくない」と感じ、やる気をなくしてしまいます。
子どもに限らず、大人でも成果が出ない取り組みは「意味がない」と感じるものです。やる気を引き出すためには「わかった」「できた」という成果が出やすく、達成感を得られる勉強法を実践しましょう。
たとえば、短時間で簡単にクリアできる問題に挑戦すると成功体験が増えます。勉強の成果が出ると自信がつくため、難易度が上がってもチャレンジ精神を持って取り組めるでしょう。
また、勉強の成果を可視化する方法もおすすめです。勉強時間を計測し、紙に記録することで「これだけ頑張った」と達成感を得られます。
やる気をだすための環境整備
やる気を引き出すために、まずは下記の方法で学習環境を整えましょう。
- 勉強に必要なものだけを置く
- お気に入りの文房具を使う
- 部屋を換気する
- 好きな音楽を聴く
優れた勉強法を実践しても、学習環境が整っていないと高い効果は期待できません。学習に適した環境を用意してから、様々な勉強法を実践しましょう。
勉強に必要なものだけを置く
勉強をする時、机の上には教科書や文房具など必要なものだけを置くようにしましょう。
漫画やスマホ、ゲームなどはお子さんの視界に入らない場所に片付けます。この時、お子さんの手が届きやすい場所に置かないよう注意してください。
たとえ視界に入らなくても、手が届く場所に好きなものがあると、それが気になって勉強に集中できません。そのため、漫画やスマホ、ゲームは勉強机から離れた場所にしまうことが大切です。
また、リビングで勉強している場合は、テレビも視界に入らないようにしましょう。壁や窓に向かって勉強机を置くと、視覚情報が遮断されて目の前の勉強に集中しやすくなります。
お気に入りの文房具を使う
やる気を引き出すために、お気に入りの文房具を用意するのもおすすめです。お子さんの気分が上がり、前向きな気持ちで勉強に取り組めます。
特に勉強が苦手なお子さんの場合、机に向かっても「嫌だな」「やりたくない」とネガティブな感情を持つものです。しかし、お気に入りの文房具を手にするとテンションが上がるため、苦手な勉強でも取り組みやすくなります。
文房具を用意する時は、お子さんの好きなものを選ばせてあげましょう。とっておきの文房具を揃えることで「早く使いたい」という気持ちになり、勉強への意欲も湧いてくるはずです。
部屋を換気する
学習環境を整えるためには、定期的に部屋を換気することも大切なポイントです。
公益社団法人空気調和・衛生工学会が掲載している研究によると空気のこもった部屋で何時間も勉強すると、二酸化炭素濃度が上がって集中力が低下し、作業効率が悪くなると記載されております。新鮮な空気を吸うことで気分もリフレッシュされるため、定期的に窓を開けて換気しましょう。
また、学習環境を整えるためには室温も重要です。文部科学省の「学校環境衛生基準」によると、教室の温度は「18℃以上、28℃以下であることが望ましい」といわれています。これを目安に、室温も調整して快適な学習環境を用意しましょう。
好きな音楽を聴く
好きな音楽を聴くことで、やる気を引き出せる場合もあります。まず、勉強前はお気に入りの音楽を聴いて気分を上げましょう。好きな音楽で気持ちが前向きになると、勉強する意欲も湧いてきます。
勉強を始めて集中力が高まってきたら、歌詞がない曲に変えましょう。曲に歌詞があると、それに気を取られて勉強に集中できなくなるためです。勉強中は、以下のようなジャンルの音楽を聴くことで、適度にリラックスしつつ集中力を高められます。
- クラシック
- アンビエント(自然の音)
- ヒーリングミュージック
ただし、人によっては音楽を聴かないほうが集中できる場合もあります。勉強前や勉強中に音楽を聴くかどうかは、お子さんと相談した上で決めましょう。
やる気が出る勉強方法
学習環境が整ったら、次は勉強法を試してみましょう。ここでは、おすすめの勉強法を6つご紹介します。
- 簡単な問題から取り組む
- 苦手科目は朝に行う
- 勉強系アプリを使う
- ルーティン化する
- スケジュールを細かく設定する
- 短い時間で区切って勉強する
お子さんの状況に合わせながら少しずつ取り入れ、やる気が出る勉強法を見つけましょう。
簡単な問題から取り組む
勉強を始める時は、準備運動として簡単な問題から取り組むのがおすすめです。成功体験が生まれやすく、自然とやる気も出てきます。人によって適切な難易度は異なりますが、まずは以下のような勉強から始めてみましょう。
- 計算問題を10問解く
- 漢字を10個書く
- ◯◯地方の都道府県を書く
- 「s」から始まる英単語を5つ書く
これらの勉強は準備運動として行うため、短時間で終わらせるのがポイントです。タイマーを使って勉強すると、区切りをつけやすくなります。
勉強のやる気がでない時は、簡単な問題から始めてモチベーションを上げるきっかけをつくりましょう。
苦手科目は朝に行う
大抵の場合、苦手科目の勉強はやる気がでないものです。しかし、苦手科目の勉強をあえて朝に行うことで、スムーズに内容を理解したり、やる気を上げたりする効果が期待できます。
一般的に、睡眠後の朝は脳が活発に働くといわれています。そのため、深い思考が求められる苦手科目の勉強は、朝のほうが向いているのです。
普段は難しく感じる問題でも、脳が活性化する朝に取り組むことで、簡単に解けるかもしれません。成功体験が増えて、苦手を克服できる可能性もあります。
ただし、朝から苦手科目の勉強をすることに、抵抗を感じるお子さんも多いでしょう。その場合は、簡単な問題やクイズなどでウォーミングアップしてから勉強を始めるようにしましょう。
勉強系アプリを使う
やる気を引き出すには、ゲーム感覚で楽しく学習できる勉強系アプリも効果的です。すきま時間にアプリを活用することで、効率的に勉強を進められます。
その他、勉強系アプリを使うメリットは以下の通りです。
- 自分のペースで学習を進められる
- 勉強時間の記録・管理ができる
- 勉強を継続しやすくなる
勉強系アプリは自分のペースで学習できるため、苦手科目の勉強にもじっくり取り組めます。勉強時間を記録できるアプリもあるため、自分の頑張りを視覚化できる点もメリットです。
アプリを使うと楽しく学習を続けられますが、本来やるべき勉強がおろそかになる可能性もあります。「アプリは1日30分まで」「他のアプリは使わない」など、約束事を事前に決めておきましょう。
ルーティン化する
勉強をルーティン化すると「今日は何をしよう」と悩む必要がなくなり、やる気を維持できるため、おすすめです。
勉強をルーティン化する時は、まず朝・昼・夜それぞれの時間帯でやることを決めます。脳の働きに合わせた学習法を取り入れると、知識が定着しやすくなるため、モチベーションも上がるでしょう。
時間帯 | 脳の働き | おすすめの勉強 |
朝 | 一日の中で特に活発化する | 思考力が必要な算数や理科に取り組む |
昼 | 昼食後は働きが落ちやすい | 休息を取りつつ長文読解や記述問題に挑戦する |
夜 | 睡眠中に情報が整理される | 暗記系の勉強を重点的に行う |
学習法が決まったら「朝食前」「入浴後」などの生活習慣に組み入れながら実践してみてください。やるべきことが決まっていると、無駄な時間がなくなり効率的に勉強できます。
スケジュールを細かく設定する
やる気を引き出すために、勉強の目標にあわせたスケジュールを細かく設定しましょう。勉強の目標や、それまでの道筋が明確になると、高いモチベーションで学習に取り組めます。
ただし、一年後に入試を控えている場合「志望校に合格する」という目標だけでは、あまりやる気がでません。そこで、一ヶ月・一週間・一時間単位の細かい目標やスケジュールを設定してみましょう。
具体的には、入試で合格するために必要な勉強を逆算して考え、カレンダーに書き込みます。一日単位・一時間単位でやるべきことが明確になったら、紙に書いて見える場所に貼っておきましょう。
小さな目標を設定し、達成するプロセスを繰り返すうちに、自然とやる気もでてきます。
短い時間で区切って勉強する
小学生のお子さんには、短い時間で区切りながら勉強する「ポモドーロテクニック」もおすすめです。ポモドーロテクニックとは、仕事や勉強を集中して行うための時間管理術の一つで、下記の手順に従って実施します。
- 25分間勉強したら5分間休憩する(これで1セット)
- 4セット繰り返し、最後に15〜30分の休憩をとる
ポモドーロテクニックでは、短いスパンで休憩を挟むため、集中力が続きにくい小学生でもやる気を維持できるのがメリットです。ただし、中には集中力が25分間続かないお子さんもいるかもしれません。その場合は、お子さんに合わせて適切な時間を設定しましょう。
ポモドーロテクニックが習慣化されると、メリハリをつけて学習できるようになり、勉強に対する意欲も高まります。
勉強法以外でやる気を引き出す方法
お子さんのやる気を引き出す方法は、勉強以外にもあります。具体的な方法は、以下の5つです。
- ブドウ糖を摂取する
- 冷たい水を飲む
- 勉強場所を変える
- 瞑想を取り入れる
- 軽い運動をする
これまでに解説してきた方法と合わせて、上記も試してみましょう。
ブドウ糖を摂取する
厚生労働省によると、ブドウ糖は「脳がエネルギーとして利用できる唯一の物質」だといわれています。そのため、脳の働きを活性化させてやる気を上げるには、ブドウ糖の摂取が必要です。
ブドウ糖は、いちごやバナナといった果物、チョコやラムネなどのお菓子に含まれています。ただし、ブドウ糖を摂取する時は食べ過ぎに注意しなければなりません。
一度に大量のブドウ糖を摂取すると、血糖値が急激に上下して脳に十分な栄養が届かなくなります。かえって脳の働きが悪くなる可能性があるため、食べる量には気をつけましょう。
ブドウ糖を摂取する時は、食べる分だけお皿に盛って渡すなど、食べ過ぎないように親御さんが調整してあげることが大切です。
冷たい水を飲む
気分をリフレッシュさせて集中力を取り戻すために、冷たい水を飲む方法もおすすめです。また、水分補給は脳を活性化させる上でも効果があります。
イースト・ロンドン大学とウェストミンスター大学の共同研究では、知的作業を行う前に約500mlの水を飲んだ人は、飲まなかった人と比べて14%反応時間が速くなることが明らかになりました。
つまり、勉強前に水を飲むと脳の働きが良くなり、効率的に学習できるということです。ただし、冷たい水を飲む時は以下の2点に注意しましょう。
- 一度に大量の水を飲むとトイレが近くなる
- 水が冷たすぎると胃腸に負担がかかり、腹痛を引き起こす可能性がある
水分補給をする時は、コップ1杯程度の水をこまめに飲むようにしましょう。
勉強場所を変える
勉強場所を変えるのも、やる気を引き出すには効果的です。毎日ではなく、時々場所を変えることで新鮮な気持ちになり、モチベーションを維持できます。
たとえば、自室からリビングに場所を変えて勉強すると、親御さんが近くにいるため、適度な緊張感を保てるでしょう。逆に、リビングから自室に移動することで視覚・聴覚情報がなくなり、勉強に集中できる場合もあります。
図書館や塾の自習室など、自宅以外の場所で勉強するのもおすすめです。お子さん以外にも勉強に取り組んでいる人がいると、やる気が刺激されて意欲的に取り組めます。
お子さんが長時間の勉強に飽きている様子であれば、場所を変える方法も試してみてください。
瞑想を取り入れる
やる気を引き出すためには、集中力を高めることが大切です。そこで、勉強の合間や日々の習慣に瞑想を取り入れてみましょう。
具体的には、以下の手順で進めてみてください。
- 音楽を流したり軽く体を動かしたりして、心と体をリラックスさせる
- 椅子に座って軽く目を閉じる
- 深呼吸をしながら1分ほど呼吸に集中する
瞑想の効果を高めるには、お子さんがリラックスした状態で取り組む必要があります。多少やり方が間違っていたとしても、あまり口を出さずに見守ってあげましょう。
勉強前や休憩中に瞑想すると、やる気をなくしたお子さんでも集中力を取り戻し、再び勉強に励むことができます。
軽い運動をする
勉強で疲れた脳を活性化させるには、軽めの運動を取り入れてみましょう。運動によって脳の刺激される部分が変わり、働きが良くなります。
この時、何時間もハードな運動をする必要はありません。習慣化できて、一定の心拍数を上げられる運動であれば、基本的に何でも大丈夫です。
たとえば、勉強前に10〜20分ほどウォーキングやランニングをしてみましょう。近所に公園がある場合は、一緒に行き遊具で遊ぶのもおすすめです。運動が苦手だったり、外に出るのが難しかったりする場合は、家の中で軽くストレッチするだけでも十分です。
多少勉強時間が減っても、運動を取り入れることで脳が活性化されるため、結果的にやる気がでて効率よく勉強を進められます。
どうしてもやる気がでない時は
やる気を上げるには様々な方法がありますが、中にはどうしてもやる気がでないお子さんもいるでしょう。
そこで、どうしてもやる気がでない時の対処法を6つご紹介します。
- やらないと決めることも大切
- 有名人や偉人、キャラクターの名言を読む
- アニメや映画から刺激を受ける
- 志望校の情報収集をする
- 教育系のYouTubeなどを見る
- 体調不良の場合は無理をしない
モチベーションを上げるためには、無理せず少し遠回りすることも大切です。どうしてもやる気がでない時は、焦らず上記の方法を試してみましょう。
やらないと決めることも大切
どうしてもやる気がでない時は、あえて「今日は勉強を休もう」と決めることも大切です。やるべきことが残っていても勉強を中止し、睡眠をとったり気分転換をしたりしましょう。
たしかに、勉強が進まないと焦りを感じてしまいます。しかし、そこで無理に勉強を続けてもモチベーションは下がり、勉強自体が嫌になるかもしれません。
勉強中にぼーっとしたり、落ち着きがなかったりする場合は、親御さんから「今日はお休みしよう」と声をかけてあげましょう。
気分転換をする時は、話したり遊んだりしてコミュニケーションをとるのがおすすめです。たっぷりとリフレッシュができたら「明日は頑張ってみよう」とやる気が起きるかもしれません。
有名人や偉人、キャラクターの名言を読む
有名人や偉人、キャラクターの名言を読むことで、やる気を取り戻せる場合もあります。
名言を読むと、新たな視点を発見できたり勇気を与えられたりします。やる気がでない時は、これらの名言に触れることで勉強の目的を再確認し、自分を奮い立たせられるでしょう。
本やインターネットを活用し、以下のような名言を探してみてください。
- イチロー選手:少しずつ前に進んでるという感覚は、人間としてすごく大事
- 野口英世:誰よりも三倍、四倍、五倍勉強する者、それが天才だ
- のび太(ドラえもん):一番いけないのは自分なんかダメだと思い込むことだよ
お気に入りの名言が見つかったら、紙に書いたり声に出したりしてみましょう。何度も自分に言い聞かせることで、少しずつやる気が出てきます。
アニメや映画から刺激を受ける
アニメや映画を見て息抜きしつつ、モチベーションを上げる方法もあります。
たとえば、受験生が主人公の映画を見ると、勉強を頑張る姿から良い刺激を受けられます。最後まで諦めない姿に影響され「自分も頑張りたい」と意欲が湧いてくることもあるでしょう。アニメの場合も、主人公が仲間と協力しながら困難を乗り越えるストーリーを見ることで、前向きな気持ちになれるかもしれません。
ただし、視聴するアニメや映画を親御さんが一方的に決めると、見る気が起きなくなるため注意が必要です。お子さんの意思を尊重しつつ、前向きな気持ちになれるようなアニメや映画を選びましょう。
志望校の情報収集をする
入学したい中学校が決まっている場合は、志望校の情報収集をするのも一つの手です。合格後の生活をイメージすることで、勉強の目的を再確認できます。
志望校の公式サイトやパンフレットを見ても良いですが、機会があればオープンキャンパスに参加してみましょう。学校の雰囲気や生徒の様子から、中学校生活をより具体的に思い描けます。志望校の情報収集を通して「やっぱりこの中学校に入学したい」と思えたら、勉強する意欲が湧いてくるかもしれません。
教育系のYouTubeなどを見る
どうしてもやる気がでないときは、今勉強している分野のYouTube動画を見てみましょう。
動画であれば、文字を追うだけの学習よりも楽しく勉強に取り組めます。教科書とは違った切り口の解説動画を見ることで、勉強の動機づけになるかもしれません。また、わからない部分は何度も見返し、自分のペースで内容理解を深められます。動画は30分以内に収まっているものが多いため、勉強時間の区切りをつけやすい点もメリットです。
ただし、YouTubeには広告が流れたり他の動画をおすすめされたりして、集中できない可能性があります。事前に約束事を決めた上で、動画を見るようにしましょう。
体調不良の場合は無理をしない
体調不良が原因でやる気がでない場合は、無理をしないことが大切です。以下のポイントを押さえて体調を回復させることを優先しましょう。
- 安静に過ごす
- こまめに水分補給をする
- 消化の良いものから食べる
- お風呂は無理に入らない
- 歯磨きをして口の中を清潔に保つ
安静にするのはもちろん、食事やお風呂も無理はしないように、できることから少しずつ行います。ただし、家族への感染を防ぐためにも歯磨きをして口の中を清潔に保ちましょう。
なお、学校生活や勉強の精神的ストレスが原因で体調不良になっている可能性もあります。日頃からコミュニケーションをとり、お子さんが不安やストレスを抱えている場合は話を聞いてあげましょう。
やる気の向上には親のサポートも大切
やる気を上げるには、親御さんのサポートも重要な役割を果たします。具体的なサポート方法は、次の5点です。
- 勉強部屋を掃除する
- 過程を認めてあげる
- 自宅を居心地の良い場所にする
- 見守る姿勢をもつ
- 一方的なゲームや遊びを禁止しない
無理のない範囲で上記の方法を実践し、お子さんの頑張りを支えてあげましょう。
勉強部屋を掃除する
お子さんのやる気を引き出すために、まずは勉強部屋を掃除しましょう。
ゴミが散らかっていたら片付け、机の上には余計なものを置かないように整理します。勉強机がリビングにある場合も同じです。ただし、親御さんが全部やってあげてしまうと、お子さんは自分から掃除をしなくなる可能性があります。親御さんの負担も大きくなるため、あくまで掃除の手伝いをする形でサポートしましょう。
具体的な方法は、以下の2つです。
- 物の収納場所を決める
- お子さんが使いやすい掃除道具を用意する
スムーズに整理整頓できるよう、物の収納場所を決めましょう。出した物をしまう場所が明確に決まっていると、片付けの習慣がつきやすくなります。
また、お子さんが手軽に掃除できるような道具も準備してみてください。小さなホウキやチリトリ、ハンディクリーナーなどがおすすめです。
過程を認めてあげる
お子さんのやる気を上げるには、結果を求めすぎず勉強の過程をポジティブに受け止めることも大切です。子どもは点数が良い時だけ親に褒められると、結果が悪い時に大きく自信を失ってしまう可能性があります。
長い目で見ると、勉強はテストの結果よりも「どれだけ頑張ったか」が重要です。点数だけを見て判断するのではなく、それまでの過程を認めることでお子さんのモチベーションを上げるようにしましょう。
たとえば、点数が前回よりも20点上がった時は「毎日勉強を頑張っていたからだね」とそれまでの過程を褒めます。逆に、20点下がった場合でも「テスト直前まで頑張っていたのを知っているよ」と努力を認める言葉を伝えましょう。
親御さんが結果だけにとらわれない姿勢でいると、お子さんは「もっと頑張ろう」とやる気をだすようになります。
自宅を居心地の良い場所にする
お子さんにとって自宅の居心地が良く、安心できる場所だと勉強に専念できます。そのためには、親御さんが以下の配慮をするよう心がけましょう。
- 家庭内のトラブルを見せない
- 親自身の体調管理・メンタルケアをする
小学生のお子さんにとって、親の存在は偉大です。精神的に不安定な親御さんの姿を見ると、お子さんも心配になるでしょう。
そこで大切なのは、家庭内のトラブルが起きてもお子さんに見せず、冷静に対処することです。また、親御さん自身の体調管理やメンタルケアも怠らないようにしましょう。お子さんのモチベーションを上げるためには、日頃から精神面のケアも意識してみてください。
見守る姿勢をもつ
やる気を引き出すために、見守る姿勢をもつことも重要であると覚えておきましょう。
お子さんが勉強する様子を見ると、親としてはつい口出ししたくなるものです。しかし、親から指示されると嫌気が差して勉強する意欲を失うかもしれません。そのため、お子さんにアドバイスしたくなったとしても、あえて何も言わず見守るよう心がけましょう。ただ、お子さんを見守る時は「いつも応援しているよ」と態度や言葉で伝えることが重要です。
たとえば、「困ったらいつでも聞いてね」と声をかけると、お子さんは安心して勉強に取り組めます。「あなたなら大丈夫」という言葉も自信につながるはずです。
見守る姿勢をもつと、お子さんは安心感や自信からやる気が湧いてくるようになります。
一方的なゲームや遊びを禁止しない
勉強時間を確保するために、ゲームや遊びを禁止する家庭もあるでしょう。しかし、親御さんが一方的にルールを決めてしまうと、お子さんが勉強嫌いになる可能性があります。ゲームや遊びを制限する際は、お子さんの意思も確認しながら約束事を決めることが大切です。
たとえば、「ゲームは1日1時間まで」という約束なのに「今日からテストが終わるまではゲーム禁止」と決めたとします。すると、お子さんは不公平に感じて勉強のやる気を失うかもしれません。
勉強時間を確保することは大切ですが、ゲームや遊びは約束の範囲内で認めてあげないと、ルールを決めた意味がありません。急な予定変更をする場合は一方的に伝えるのではなく、お子さんに相談してから決めるようにしましょう。
まとめ
本記事では、お子さんのやる気を上げる方法についてご説明しました。特に大切なポイントは次の3つです。
- やる気がでない時は、勉強法・学習環境・生活習慣を見直し改善することが大切
- どうしてもやる気がでない場合は、思い切って勉強を中止したり違う刺激を受けたりすると良い
- やる気を上げるには、お子さん自身の頑張りだけでなく親御さんのサポートも重要
お子さんのやる気がでない時は、様々な視点から原因を分析し、適切な対処法を実践しましょう。その際は結果よりも過程を重視し、見守る姿勢をもつことが大切です。
本記事の内容をもとに、親御さんやお子さんにとって最適な方法を見つけ、学校や塾のテストや模試、中学受験に向けてより一層やる気をだせるよう心からお祈り申し上げます。