中学受験の最重要科目は算数!点数アップに必要な力や勉強方法を解説

中学受験で算数は本当に最重要科目か。最重要科目と言われる理由はなんなのか。算数が苦手な場合はどうすれば良いのか。どの単元を重点的に勉強すべきか。

本記事をご覧の方は中学受験の算数について、様々な疑問や悩みを抱えていらっしゃるのではないでしょうか。本記事では、中学受験で最重要科目とされている「算数」にスポットを当てて、以下の5つについて解説していきます。

  • 中学受験で算数はなぜ重要科目なのか?
  • 最近の中学受験における算数の出題傾向とは
  • 算数ができない、苦手な子は何が原因なのか
  • 中学受験の算数を勉強する際の大切なポイントとは
  • 中学受験で頻出される算数の重要な単元とは

本記事をご覧いただければ、中学受験で算数の得点を伸ばしたいと考えた際に、気をつけるポイントを具体的に理解することができます。算数をお子さんの得意科目にして、ライバルと差をつけられるよう、ぜひ最後までお読みください。

中学受験で算数はなぜ重要科目なのか?

中学受験で算数が重要科目である理由は、主に次の3つです。

  • 多くの学校や入試パターンで算数を使う可能性が高い
  • 算数の配点割合が高くなる傾向がある
  • 算数単体でも得点の差がつきやすい

中学受験は4教科型や1教科型など様々な入試パターンが見られますが、算数は多くの学校で受験科目に組み込まれています。また、算数は他教科に比べて配点割合が高くなる傾向にあるため、算数の点数は合否に大きな影響を及ぼすでしょう。算数単体で見ても、問題数が少ないなどの理由で得点差がつきやすい教科といえます。

以上の理由から、算数は中学受験で重要科目となっていますが、入試パターンや具体的な配点割合について、より詳しく知りたい親御さんもいらっしゃるのではないでしょうか。ここからは、中学受験で算数が重要科目である理由を、具体的にご説明いたします。

多くの学校や入試パターンで算数を使う可能性が高い

中学受験で算数が重要科目である1つ目の理由は、多くの学校や入試パターンで算数を使う可能性が高いためです。中学受験では主に4つの入試パターンが存在します。

  • 4教科型入試
  • 3教科型入試
  • 2教科型入試
  • 1教科型入試

多くの中学校で採用されている入試パターンは、「国語・算数・理科・社会」で行う4教科型入試です。関西圏の中学校では3科目入試を採用するところも増えてきています。関西圏の難関校における入試パターンや受験科目の例をあげてみましょう。なお、教科科目は各校の表記による。

  • 灘中学校…3教科型入試(国語・算数・理科)
  • 東大寺学園中学校…4教科型(国語・算数・理科・社会)または、3教科型(国語・算数・理科)の選択
  • 大阪星光学院中学校…4科目型(国語・算数・理科・社会)または、3科目型(国語・算数・理科)
  • 甲陽学院中学校…3科目型入試(国語・算数・理科)
  • 神戸女学院中学部…5科目型入試(国語・算数・理科・社会・体育)

今回ご紹介したのは5校ですが、いずれの難関校でも受験科目に算数を組み込んでいることがわかります。このことから、多くの学校や入試パターンで算数を使う可能性は高く、受験対策で算数のスキルアップを図ることは重要だといえるでしょう。

算数の配点の割合が高くなる傾向がある

2つ目の理由は、算数の配点の割合が高くなる傾向にあることです。先程ご紹介しました、関西の難関校における入試の配点を見てみましょう。

  • 灘中学校…国語(200点)算数(200点)理科(100点)
  • 東大寺学園中学校…4教科型の場合は各100点満点、3教科型の場合は各100点満点の合計点を4/3倍して400点に換算
  • 大阪星光学院中学校…国語(120点)算数(120点)理科(80点)社会(80点)、4科型については、①4科目の合計点、②国語・算数・理科の合計×1.25点、③国語・算数・社会の合計×1.25点、3科型については、国語・算数・理科の合計×1.25点の400点満点で判定
  • 甲陽学院中学校…国語(200点)算数(200点)理科(100点)
  • 神戸女学院中学部…国語(120点)算数(120点)理科(100点)社会(100点)体育(20点)

ご覧の通り、学校によって違いはありますが、算数の配点の割合は他教科よりも高く設定されているケースが多く見られます。これは中学受験において、暗記力よりも論理的思考力が重視されているためです。

理科や社会は暗記で問題を解ける部分もあるため、比較的得点しやすい傾向にあります。しかし、国語や算数は、基本的な知識のほかに、問題を読み解く力や応用力も必要です。暗記ばかりに頼らず、論理的思考も身につけられるように十分な対策をしましょう。

算数単体でも得点の差がつきやすい

3つ目の理由は、算数単体でも得点の差がつきやすいことです。先程ご紹介した灘中学校の場合、2022年度の受験者全体と合格者の算数平均点には、大きな差が見られました。

国語(200点)算数(200点)理科(100点)総点(500点)
受験者平均117.5106.660.4284.5
合格者平均128.4129.869.9328.1
(出典:http://www.nada.ac.jp/nyuushi_chu2022.html

上記データより、国語や理科の受験者平均と合格者平均の差は10点程度ですが、算数については20点以上もあることがわかります。他の中学校でも同様の傾向が見られました。算数で受験者平均と合格者平均の開きに見られるように、得点差がつきやすくなる原因として、次の2つが考えられます。

  • 大問の中での設問同士が繋がっている
  • 他の教科に比べて問題数が少ない

算数は一つの大きな問題の中に、繋がりのある複数の設問が作られるケースが多くなりがちです。そのため「1つ間違えると次の問題も……」と間違いが連鎖し、大きな失点に繋がりやすくなります。

また、算数は、他の教科に比べて全体の問題数が少ない傾向にあります。1つのミスが大きな減点に繋がり、算数の得意不得意によって大きな差が出てしまうことになります。

最近の中学受験における算数の出題傾向とは

算数でお子さんの得点を伸ばすためには、最近の中学受験における出題傾向を把握しておく必要があります。

中学受験における算数は他の教科に比べ、飛び抜けて難しいというわけではありません。しかし、出題傾向や攻略のポイントを把握していないために、算数の苦手意識が抜けないお子さんは多い印象です。出題傾向を十分に把握していただき、今後の受験対策に向けてご参考いただけますと幸いです。

最近の中学受験では、知識よりも応用力を重視するようになってきています。つまり、覚えた公式を問題に上手く当てはめるだけでなく、問題に応じて適切な解法を選択したり、組み合わせたりして答えを出す能力が求められているのです。

そのため、中学受験における問題自体も、お子さんが初めて目にするような内容が出題されるかもしれません。受験対策で勉強したものとは異なる形式の問題に、戸惑うお子さんもいらっしゃるでしょう。

しかし、入試で大切なのは、問題を目にした時、「何が問われているか」を理解し、積み上げてきた知識や経験をどのように応用すべきか考えることです。お子さんがもつ知識や経験をもとに、最適な解法を選んだり、問題を整理して論理的に解き進めたりする力が、中学受験では求められます。

ただ、小学校の勉強だけでは応用力をほとんど身につけられないため、小学校の勉強とは別に受験用の対策も必要であることを覚えておきましょう。

算数ができない、苦手な子は何が原因?

中学受験で算数は最重要科目ですが、苦手意識を持っているお子さんも多くいらっしゃいます。算数ができなかったり、苦手になったりする原因としては、次の2つが挙げられます。

  • 「小学校の算数」と「中学受験の算数」のギャップが大きい
  • レベルに合っていない問題に取り組んでいる

問題に公式を当てはめればテストでも点数が取れた小学校の算数とは異なり、中学受験の算数では論理的に問題を解く力が求められます。問題文を読み解くのに時間がかかったり、途中の式を書かなければならなかったりと、難度が高くなり、大きなギャップを感じるでしょう。

また、レベルに合わない問題に取り組むことで、お子さんが算数に苦手意識をもつと、勉強する意欲が失われてしまうかもしれません。中学受験の算数の勉強をする際には、お子さんに苦手意識をもたせないような勉強の仕方も大切です。

「小学校の算数」と「中学受験の算数」とのギャップが大きい

「小学校の算数」と「中学受験の算数」とのギャップが大きいと、算数に対する苦手意識をもちやすくなります。

中学受験では、小学校で学習する内容よりもレベルの高い問題が出題される傾向にあります。公式を正確に覚えられる暗記力ではなく、用語の意味や公式の成り立ちなど、算数の本質的な理解力が求められるのです。また、中学受験では複数の数式を組み合わせることで答えにたどりつく問題が出題されることもあります。これまで学習してきた内容をそのまま使うのではなく、それらをどのように組み合わせるかを考えるのが中学受験では大切です。

小学校の算数とは異なり、中学受験では問題に合わせて知識や経験を組み合わせる応用力や論理的な思考力が必要になります。多くのお子さんはそのギャップに慣れず、算数が苦手になるケースが多く見受けられます。

レベルに合っていない問題に取り組んでいる

中学受験を意識するあまり、お子さんのレベルに合わない問題に取り組むと、失敗が増えて苦手意識が大きくなってしまいます。

受験に限らず勉強へのモチベーションを上げるためには、お子さんが「できた」と感じられる成功体験を積むことが大切です。しかし、お子さんの学力よりもはるかに難度の高い問題に取り組むと挫折を味わう回数が増え、算数に対するマイナスイメージを抱いてしまいます。

たしかに中学受験の算数は難度が高く、論理的な思考力や応用力を身につけなければなりません。しかしながら、お子さんのレベルに合わない問題に取り組み続けると、難しい問題だけでなく、簡単にできる問題ですらやる気を失う可能性があります。

中学受験を乗り越えるためには、お子さんの勉強に対するモチベーションが欠かせません。
お子さんの意欲を低下させないよう、取り組ませる問題のレベルには気をつけましょう。

中学受験の算数を勉強する際の大切なポイント

中学受験を乗り切って志望校に合格するためには、勉強で何に気をつけるべきか把握しておかなければなりません。

ここからは、中学受験の算数で点数を伸ばし、ライバルと差をつけるために大切なポイントをご説明いたします。中学受験の算数を勉強する際の大切なポイントは、次の5つです。

  • 計算のスピードと正確さを身につける
  • 問題の途中の式や図を書き残す
  • 復習を繰り返し解き方を定着させる
  • レベルに合わせた問題を解く
  • 正解した問題も復習する(問題の内容と時期による)

これらのポイントに気をつけて勉強する習慣が身につけば、中学受験を勝ち抜けるだけでなく、入学後も遅れを取らずに勉強を進めることができます。まずは中学受験に向けて、5つのポイントをおさえながら着実にレベルアップしていきましょう。

計算のスピードと正確さを身につける

中学受験で計算のスピードと正確さを身につけることは欠かせません。

当たり前のことですが、どのような問題であっても、答えを出すためには式を立て、計算する必要があります。そこで計算に手間取ってしまうと、解き方がわかっていても答えまでたどりつけません。だからといって、計算が早くても正確さに欠ければ、結果的に答えは間違ってしまいます。

親御さんとしては、つい「計算は間違ったけど、解き方がわかっているから大丈夫」とお考えになるかもしれませんが、後悔のない受験をするためには、早めの対策が肝心です。算数は前述の通り、配点が高く設定されていたり、得点差がつきやすい教科でもあるため、1つのミスが受験の合否を分ける可能性があります。

解き方がわかっていても答えが合っていなければ、結果的に減点されてしまいます。計算力を上げる方法については後述いたしますが、中学受験に向けて計算のスピードと正確さは確実に身につけておきましょう。

問題の途中の式や図を書き残す

特に文章問題では、問題の途中の式や図を書き残す習慣をつけましょう。

中学受験では答えを出すだけではなく、そのために「どの解法を選び」「どのように計算したか」を論理的に考える力が重要視されます。そのため、算数の問題を解く際は途中の式や図、表などの問題を解くために考えた内容は残しておくことが大切です。

普段からノートなどに途中の式や図を残す際は、なるべく丁寧に書くよう心がけましょう。採点者にわかりやすく伝わるような途中の式や図が書けると、点数アップに繋がります。

また、普段の勉強で途中の式や図を書き残しておくと、復習の時にも活用できます。途中の式や図には「解き方が合っているが計算ミスなのか」「解き方がそもそも間違っていたか」など、問題を解けるようになるためのヒントがたくさん隠されています。

間違いの原因を特定し、同じことを繰り返さないよう対策できるため、途中の式や図を書き残す方法はおすすめです。

復習を繰り返し解き方を定着させる

復習を繰り返して問題の解き方を定着させることで、解法の選択肢を広げられます。

人は何かを記憶する時、覚えた瞬間から忘れ始め、20分もすると覚えたことの約4割は忘れてしまうと言われています。そのため、算数でも解法を覚える際には一度で覚えようとするのではなく、何度も繰り返し復習することが大切です。

復習の時間は短くても問題ありません。学習内容を思い出し、実際に練習してみることがポイントです。同じ問題だけでなく、似た問題も解くことで様々な問題パターンに慣れておくと入試でも冷静に対応できます。

お子さんの苦手分野については特に、早めに復習することで短時間で記憶を取り戻せるほか、苦手意識を軽減することができます。

まずは基本問題から取り組み、「できる」感覚を身につけられると良いですが、どうしてもわからない問題は解説を見ながら解き進める方法もおすすめです。復習する時も途中の式や図を書き残しておくと、より確実に学習内容を定着させられます。

レベルに合わせた問題を解く

お子さんのレベルに合わせた問題を解くことも、中学受験に向けてモチベーションを維持するためには大切なことです。

算数は苦手意識をもちやすい教科であるため、レベルが合わない問題に取り組み続けると、一気にやる気を失ってしまいます。おすすめの問題レベルは、お子さんが「少し頑張ればできる」と思える程度のものです。算数が苦手なお子さんについては、比較的簡単な問題から取り組ませると自信がつくでしょう。

自信がついてくると、「もっとやってみたい」とやる気が出てくるため、難度の高い問題でも、諦めずに取り組めるようになります。

ご家庭で勉強する際には、お子さんと相談しながら「少し頑張ればできる」ラインを見極め、適切なレベルの問題に取り組むように誘導しましょう。お子さんの学力を見極めるのが難しい親御さんもいらっしゃるかもしれません。その場合は、塾に通わせるなどしてプロに指導をまかせるのもおすすめです。

正解した問題も復習をする

※基本的には、正解した問題よりも間違えた問題へ取り組むことの方が優先です。ただし、正解した問題であっても、解き直しをする意味がある場合がありますので、あえてご紹介いたします。

間違った問題だけでなく、正解した問題を復習することも中学受験に向けた勉強では大切なポイントです。

問題に正解すると「合っているから大丈夫」と解説をつい読み飛ばしてしまいます。しかし、正解だとしても効率の悪い解き方であれば、入試で大きなタイムロスとなり失点に繋がりかねません。

正解した問題の復習も、中学受験でライバルに差をつけるためには大切な過程の一つです。
以下のポイントに気をつけて、復習に取り組みましょう。

  • お子さん自身と解説の解き方を見比べてみる
  • 解説に載っている方法で、問題をもう一度解いてみる

お子さん自身と解説の解き方とを比較すると、より効率的な解法に気付くかもしれません。
その上で解説に載っている方法で問題を解いてみると、新たな解法が身につき、問題を解く際の選択肢が増えます。正解した問題を復習するのは少し面倒ですが、算数の力が格段に上がるチャンスと考え、復習するように心がけましょう。

中学受験の算数に必要な力

中学受験の算数では、小学校で学習する基本的な力が身につけられていることを前提として、それを応用する問題が出題されます。そのため、小学校の授業だけで中学受験に太刀打ちするのは、簡単なことではありません。小学校の授業とは別に、中学受験の算数に必要な力を少しずつ身につけていく必要があります。

中学受験の算数で必要とされるのは、次の3つの力です。

  • 計算力
  • 論理的思考力
  • 表現力

中学受験においては、算数に必須の計算力だけでなく、論理的な思考の力や、答えを導き出すまでの過程を表現したりする力も求められます。これらの力を身につけるためには、日頃から3つの力を意識して勉強に取り組むことが大切です。勉強のポイントなどもご説明いたしますので、受験対策にお役立てください。

計算力

中学受験で求められる計算力とは、「限られた時間内で素早く正確に計算できる力」のことです。中学受験の算数は、最初に計算問題が用意されている場合が多く、応用問題でも答えを出すために複雑な計算をしなければなりません。

そのため、算数の基礎となる計算力は、中学受験に向けてさらに磨きをかける必要があります。計算力を身につけるためには、できる限り計算問題に毎日取り組みましょう。問題数は少なくてもかまいませんが、毎日継続することがポイントです。

毎回目標時間を設定し、「何問終わったか」「何問正解したか」をチェックすると確実に計算力を上げられるようになります。地道な勉強方法にはなりますが、計算は全ての問題を解くために必要なスキルと考え、継続して取り組みましょう。

論理的思考力

中学受験の算数で必要な論理的思考力とは、「問題を読み解き、答えを出すまでの道筋を見通せる力」のことです。

中学受験の算数では初めて見るような問題が出題されますが、積み上げてきた知識や経験をもとに情報を整理することで、法則を見つけられるものがほとんどです。問題に合わせてどの解法を使うべきかを順序立てて考え、答えを出す論理的思考力が中学受験では求められます。

お子さんの論理的思考力を養うためには、日頃の勉強で問題の解き方を自分で考える習慣をつけましょう。お子さんが悩んでいると、大人はつい手助けしたくなるものです。しかし、実際の中学入試ではお子さん自身の力で考え、答えを出さなければなりません。

問題を解く際には、まずお子さん一人で考えることを基本とし、どうしてもわからない場合には解説を読ませるなどして、とにかく自力で答えにたどりつく練習を積みましょう。

表現力

中学受験の算数で必要な表現力とは、「答えまでの過程を正確に伝える力」のことです。

中学受験の算数では、答えが正解しても途中の式を間違えると減点される場合があります。表現力を伸ばすためには、「なぜその解法を選んだのか」「どうしてその答えになるのか」をいつでも答えられるように頭の中で考えながら勉強に取り組むことが重要です。途中の式や図、表などを書き残しておくと自分の考えをすぐに振り返れます。

言葉による表現練習をする方法もおすすめです。ただ、ほとんどのお子さんはいきなり言葉で物事を説明するのが難しいでしょう。そこで、親御さんから「どうしてその方法で解いたの?」などと問いかける習慣をつけることで、自然にお子さんの考えを引き出せるようになります。

途中の式などを書き残す習慣をつけ、「なぜ」「どうして」を意識しながら勉強に取り組むことで、自分の考えを上手く表現できるようになります。

【中学受験で頻出!】算数の重要な単元

中学受験の算数には、頻出の単元がいくつかあります。頻出でありながら苦手意識をもつお子さんの多い単元であるため、ここでしっかりと対策しておけばライバルに差をつけられるでしょう。

中学受験の算数では、以下の5単元が出題されやすい傾向にあります。

  • 図形
  • 割合と比
  • 速さ
  • 場合の数
  • 特殊算

これらの単元は問題場面のイメージがつきにくく、答えを出すための解法がなかなか見つけられません。しかし、何度も問題を練習したり、図に表して問題場面を視覚化したりすることで解決の糸口を見つけられるようになります。

ここからは、各単元のつまずきやすいポイントや、対策方法のうち一般的なものをご紹介いたします。今後の受験対策に活かしていただけますと幸いです。

図形

図形の単元では、主に以下の内容が出題されます。

  • 平面図形…角度、長さ、面積を求める問題
  • 立体図形…表面積、体積を求める問題

これらの問題を解くためには、まず公式を確実に覚えておくことが肝心です。しかし、ただ公式を覚えたからといって簡単に解けるものでもありません。図形を理解するためには、できる限り問題に出てくる図形を書き写すようにしましょう。

図形の単元でつまずくお子さんの多くは、図形を書き写す習慣がありません。図形の問題に慣れるまでは丁寧に書き写し、徐々にフリーハンドで手早く書けるよう練習しておきましょう。

また、平面図形よりも立体図形の方が苦手なお子さんが多いと思われます。空間認識能力を養うためには、図形を書き写すよりも、まずは実際に立体図形を触ってみることをおすすめします。空き缶や空箱を使って問題を解いてみたり、スポンジを切断したりして立体図形に触れる経験を積むと、次第に頭の中で図形の操作をしながら応用問題が解けるようになるでしょう。

割合と比

割合と比の単元も、中学受験では頻繁に出題されます。中学受験では、単純な「割合と比」の問題だけでなく、「速さ」や「特殊算」など、他単元と組み合わせて出題されることが多いため、苦手に感じるお子さんは多いようです。

割合の問題を解くポイントは、まず「もとにする量(基準量)」と「比べる量(比較量)」を整理することです。問題を見たら必ず「もとにする量」と「比べる量」を明確にしてから、解き進めるようにしましょう。

また、割合を理解するためには、分数や小数もマスターしておく必要があります。割合が苦手なお子さんは、一旦分数や小数の問題を解いてみると、つまずくポイントが見つけられるかもしれません。

中学受験では比を用いる問題が多く出題されますが、割合を理解していないと比を使いこなすのは難しいです。比の問題でつまずく時は割合の問題に戻り、復習するようにしましょう。

割合や比の問題を理解するために、面積図や線分図を書く方法はおすすめです。問題ごとに図を書き、数の関係性を理解することで式が立てやすくなるかもしれません。

速さ

中学受験の算数で、速さは必ずといっていいほど入試で登場する単元です。速さも小学生の多くが苦手意識をもちやすい単元の一つですが、そのようなお子さんには次の共通点があります。

  • 速さの概念を理解していない
  • 単位互換が苦手

そもそも「速さとは何か」がわからないと、問題場面や問われていることがなかなか理解できません。「速さ」とは、「一定時間に進む距離や長さ」のことで、秒速(毎秒)、分速(毎分)、時速(毎時)で表されます。問題を解く前に、まずはこれらの基本的な概念を理解するようにしましょう。

また、単位互換がスムーズにできないお子さんも、速さの学習を苦手とする傾向にあります。入試では、答えを出す時に「km」を「m」に変えたり「時速」を「分速」に変えたりする必要のある問題がよく見られます。しかし、単位互換が苦手なお子さんは「1kmは1000m」や「1時間は60分」という考え方が定着していないために、答えを間違えてしまうのです。速さの概念に加えて、単位互換についてもしっかりと覚えるようにしましょう。

場合の数

場合の数は、「サイコロの目の出方」や「カードの並べ方」などが何通りあるか、という問題が出題されます。

問題を解く時は、ある事柄が起きる回数を正しく数えなければいけません。しかし、数え方を間違えると重複して数えたり、数え忘れをしたりして間違えるケースがよく見られます。場合の数を正確に解き進めるためには、樹形図や表を書くことが大切です。樹形図を書くと問題の中身が視覚的に整理されるため、正しく数えられるようになります。

また、場合の数で登場する「順列」「組み合わせ」「和の法則」「積の法則」についても、最初のうちは樹形図をかくことで、本質的な理解を深められるでしょう。場合の数には多くの問題パターンがあるため、適切な解法を素早く見極められる力が必要です。

基本的には樹形図をかくことで全ての問題には対応できますが、入試は時間が限られているため、できるだけ効率的に問題を解くことが重要です。問題に合わせた解法を見極めるためには、様々な内容の問題を解き、繰り返し解くことでパターンを掴めるようになるでしょう。

特殊算

中学受験では、小学校の教科書には載っていない特殊算の問題も出題されます。特殊算の種類は20以上もありますが、本記事では特に頻出である5つの特殊算についてご説明いたします。

  • つるかめ算
  • 旅人算
  • 濃度算
  • 流水算
  • 植木算

特殊算の問題は、各単元の応用問題として出題されることが多く、問題文から「どの特殊算を使うか」を見極める必要があります。いずれの特殊算にも一定の問題パターンや公式は存在しますが、それをただ丸暗記するだけでは入試に対応できません。

問題に適した解法を見極めるためには、「どのような問題場面なのか」「なぜその解法を使うのか」を常に考えながら勉強することが大切です。様々な練習問題を積み重ね、どの特殊算を使うべきか瞬時に判断するスキルを身につけましょう。

つるかめ算

つるかめ算とは、「2つ以上の異なるものがあり、その合計数が分かっている時それぞれがいくつか」を求める問題です。つるかめ算は様々な単元の問題で登場します。

基本的には鶴と亀を題材とする問題が出題されますが、中学受験では鶴と亀が出てこない問題のほうが一般的です。つるかめ算を見極めるポイントとしては、以下の2つが挙げられます。

  • 1単位あたりの量がわかっているか
  • 全体の数量がわかっているか

中学受験の算数では、問題に書かれている条件が複雑であるため、上記のポイントに気をつけながら問題文を読むのは大変かもしれません。しかし、短い時間の中で問題場面を正確に理解し、算数のスキルを応用して解くことが中学受験では必要な力になります。

つるかめ算は、表や面積図など様々な方法を使って解くことができるため、中学受験に向けてお子さんに合った解法を見つけましょう。

旅人算

旅人算は速さの単元で出題される問題のひとつで、主な出題パターンは以下の4つです。

  • 2つの地点から2人が出発し、途中で出会う問題
  • 1つの地点から1人が先に出発し、もう1人が後から追いかける問題
  • 2人が池などの周りを同じ方向に進み、途中で追い越す問題
  • 2人が池などの周りを逆方向に進み、途中で出会う問題

旅人算の問題を解く際のポイントは、問題に書かれている状況を整理することです。出発時とゴール時に2人がいる場所を図に表したり、速さなどの単位を揃えたりすると、問題場面がスッキリと整理されます。問題文をよく理解し、情報を正確に把握することが旅人算を解く鍵です。

また、旅人算は時間の経過に伴って数量が変化する問題でもあるため、「1分後の2人の位置はどうなっているか」を理解しておくことも大切です。

濃度算

濃度算では、主に食塩水に関する問題が出題されます。「食塩水の濃度」「食塩水の量」「食塩の量」を求める問題がほとんどです。具体的な問題パターンは以下の4つが挙げられます。

  • 食塩水を混ぜる問題
  • 食塩水に水を加える問題
  • 食塩水を蒸発させる問題
  • 食塩水に食塩を加える問題

中学受験では特に、異なる濃度の食塩水を混ぜる問題が出題される傾向にあります。濃度算を解くポイントは、問題文から「食塩水の濃度」「食塩水の重さ」「食塩の量」という3つの数量関係を理解することです。濃度算の問題を見た時は、まず「どの数量がわかっているか」「どの数量を求めるのか」を整理しましょう。

濃度算の問題は、面積図やてんびん算を使うことで効率的に解けます。問題演習の数をこなして、お子さんに合った解き方を見つけましょう。

流水算

流水算とは、「川を進む船の速さを求める問題」のことです。流水算を解く時は、まず船の進み方に注目しましょう。船の進み方には以下の2パターンがあります。

  • 川の流れに沿って進む(川を下る)
  • 川の流れに逆らって進む(川を上る)

船が川を下るのか上るのかによって船の速さも変わるため、まずは問題文を読んでどちらの進み方なのかを把握しましょう。

流水算が苦手なお子さんに多いのは、「船が川の流れの中を進む様子がイメージできない」ことです。流水算に限らず、算数の文章問題を解くうえで問題場面をイメージできることは、正しい答えを出すために大切なポイントです。イメージを膨らませられないお子さんについては、お風呂やプールなどで実際に水の流れを体感させると良いでしょう。

また、計算につまずくお子さんの場合については、一旦速さの基本的な問題を復習する方法をおすすめします。

植木算

植木算とは、「一定の間隔で木を植える時に必要な木の本数などを求める問題」のことです。一定の間隔で置くものは必ずしも植木とは限りません。植木算の主な問題パターンは次の3つです。

  • 両端に木を植える問題
  • 両端に木を植えない(もしくは別の物を置く)問題
  • 池などの周囲に木を植える問題

植木算を解く際は、まず問題文を読み、どのパターンに当てはまるのかを考えましょう。
また、植木算は各問題パターンで使える公式があります。

問題パターン公式
両端に木を植える木の本数=間隔の数+1
両端に木を植えない
(別の物が置かれている)
木の本数=間隔の数-1
池などを囲むように木を植える木の本数=間隔の数

植木算はパターンさえ掴めば比較的簡単に解ける問題ですが、練習問題を積み重ねて各問題に慣れておく必要があります。慣れるまでは単純に公式に当てはめるのではなく、図に表すなどして問題に書かれている状況を理解することが大切です。

中学受験の算数の得点を伸ばしたいなら塾に通うことがおすすめ

中学受験で算数は最重要科目であり、小学校での勉強とは別にしっかりと対策をする必要があります。算数の得点を伸ばして他の受験生と差をつけるためには、塾に通うことがおすすめです。

塾に行かなくても中学受験で合格するのは不可能ではありませんが、中学受験といえど、努力した結果が報われなければお子さんは大きな挫折を味わうでしょう。後悔のない受験に臨むためには、塾へ通ってお子さんの学力を伸ばすサポートをしてあげる必要があります。

塾では毎年数多くの合格者を輩出しているため、中学受験に関するノウハウは豊富です。また、中学受験のプロに指導してもらうことで、より早く深く学習が進み、他の科目を勉強する時間も捻出できるようになります。中学受験で結果を残し、お子さんに合格してもらいたいと考えていらっしゃる親御さんは特に、塾へ通うことを検討してみましょう。

まとめ

本記事では、中学受験で最重要科目といわれている算数についてご説明いたしましたが、特に大切なポイントは次の3つです。

  • 小学校算数とのギャップや、レベルに合わない問題に取り組むと苦手意識をもちやすい
  • 日々の勉強を積み重ねて「計算力」「論理的思考力」「表現力」を磨く
  • 確実に点数アップを狙う場合は塾に通うことがおすすめ

中学受験の算数で得点を伸ばすためには、大前提として算数に対する苦手意識をなくし、そのうえで「計算力」「論理的思考力」「表現力」をスキルアップさせることが大切です。ただし、ご家庭の学習だけでは限界な部分もあるかと思われますので、多くの合格者を輩出してきた塾に通わせることで、確実な点数アップが狙えます。

本記事の内容をもとに、親御さんやお子さんにとって最適な塾を見つけ、中学入試に向けてお子さんの算数の得点が伸びるよう心からお祈り申し上げます。

クリエートベースは、大阪・梅田にて難関中学校への受験対策をおこなっている個別指導塾です。クリエートベースでは、授業形式ではなく、生徒が個別にテキストの問題を解くことを中心とした問題演習方式を採用しております。
「入試当日、確実に合格点をとれるように」を理念として、クリエートベースをご活用いただいた受験生・保護者が望む結果に向けた指導をしております。難関中学校の受験をお子様へとお考えの方は、クリエートベース公式LINE、もしくはお問い合わせフォームからご連絡ください。

関連記事

  1. 中学受験に向けて勉強に集中する方法15選!集中できない原因も解説

  2. 2014年の算数1日目

  3. Google広告

  4. 成績と学力と授業と講師と

  5. 中学受験のメリット・デメリット

    中学受験をするメリット・デメリットとは?男子校・女子校と共学校の違いも…

  6. 大手VS個別(4)

最近の記事

  1. 中学受験のメリット・デメリット

ブログ カテゴリー