中学受験の勉強を本格的に始めると多くのご家庭で悩むことが、お子さんが勉強に集中できないのはなぜか,勉強に集中するためにはどうしたら良いのかということで悩まれるのではないでしょうか。
本記事では、お子さんが中学受験に向けて「勉強に集中する方法」にスポットを当て、以下の3点について解説していきます。
- 受験勉強に集中できない原因とは
- 勉強に集中する方法とは
- 勉強に集中する方法に関する疑問
本記事をご覧いただければ、お子さんが勉強に集中できないのは何が原因なのか、その悩みを解決できる方法を具体的に理解することができます。
中学受験の勉強に集中して取り組むことで志望校合格に一歩近づけるよう、ぜひ参考にしてください。
目次
受験勉強に集中できない原因とは
お子さんが受験勉強に集中できていないとき、以下の4つに当てはまっている可能性が高いといえます。
- 色々な誘惑に負けてしまう
- リラックスするための場所で勉強をしている
- 勉強の難度が合っていない
- 勉強できる精神・健康状態ではない
お子さんが受験勉強に集中できない状態が続くと「何とかしなければ」と焦る親御さんもいらっしゃるでしょう。しかし、お子さんの集中力を上げるための対処法を実践するには、まず原因を把握することが大切です。
お子さんに合わせたサポートをするためにも、ぜひ参考にしてください。
色々な誘惑に負けてしまう
色々な誘惑に負けてしまうことは、受験勉強に集中できなくなる最も大きな原因のひとつです。
お子さんが受験勉強をしようと思っても、興味があるものや好きなテレビ番組が視界に入ると、思うように集中できません。
たとえば、勉強机の周りにスマートフォンやタブレット端末、漫画やゲーム機器などが置かれていると、お子さんの集中力は下がるでしょう。最初は受験勉強に集中できたとしても次第にそれらのアイテムが気になってきます。
そして「ちょっとだけ」とスマホやゲームに手を伸ばした結果、長時間使ってしまうのはよくあることです。特にスマホについては通知音が鳴る状態にしておくと、通知が来るたびに勉強が中断されるため、集中力が途切れます。
このように、受験勉強をするお子さんの周りに色々な誘惑があると、集中力が長続きしません。
視覚的な誘惑のほか、周りの音や声によって受験勉強に集中できなくなることもあります。お子さんがリビングで受験勉強をしている場合は、特に注意が必要です。
楽しそうなテレビ番組の音が聞こえると、どうしても見たくなってしまいまったり家族の楽しそうな会話が聞こえると自分も参加したくなったりするでしょう。
お子さんが受験勉強をするときは、机の周りにものを置かない、家族も静かに過ごすなどの配慮が欠かせません。
リラックスするための場所で勉強をしている
お子さんが本来リラックスするための場所で受験勉強をしている場合も、なかなか集中できません。
リラックスするための場所で受験勉強をすると、緊張感を保てなかったり、休憩の回数が増えたりするため集中できなかったりと、集中力が長続きしません。
勉強に集中するためには快適な環境を用意し、適度に快適な状態で取り組むと集中力も高まります。
しかし、快適さを求めるあまりリラックスしすぎてしまうのは逆効果です。家の中で特にリラックスできる場所は、ソファやベッドの上です。ソファやベッドは座り心地がいい分、勉強に対する緊張感がなくなりやすいため、集中力も続きません。また勉強に集中する上で大切なきちんとした姿勢も、ソファやベッドの上では崩れやすくなります。
受験勉強をする際は、リラックスするための場所よりも、勉強をするための机と椅子を用意して取り組ませましょう。
家の中の勉強場所としてよく使われるのは、リビングと子供部屋です。
リビングを使う場合は、家族で団らんする場所とは別に専用の学習スペースを作ると、お子さんの勉強スイッチが入りやすくなります。子供部屋で勉強させる際は「スマホやゲームを持って行かない」などのルールを設けて、集中しやすい環境をつくりましょう。
勉強の難度が合っていない
お子さんが受験勉強に集中できない原因として、勉強の難度が合っていないことも挙げられます。
難度が低すぎたり高すぎたりすると、お子さんのやる気が下がるため思うように集中できません。難度が高すぎると、「問題ができた・わかった」という成功体験を得られず、勉強に対するマイナスイメージが大きくなり、ストレスが溜まることで受験勉強から逃げたくなるため、集中できなくなります。
難度が高すぎる場合は、お子さんの好きな教科や「これならできそう」と思える問題から勉強に取り組ませてみましょう。成功体験を手に入れやすくなるため、集中力も続くようになります。
一方で、難度が低すぎても、お子さんが勉強に飽きてしまい集中力が続きません。勉強に飽きて集中力が続かなくなると、問題を読み飛ばしたり深く考えずに解き始めたりするためミスも増えます。
成功体験を積み重ねながら、勉強の難度を上げ、集中して受験勉強に取り組めるようにしましょう。
勉強できる精神・健康状態ではない
勉強できる精神・健康状態ではないことも、お子さんが集中できない原因のひとつです。
お子さんがストレスや不安を抱え、気持ちが落ち込んでいると勉強どころではなくなります。風邪や睡眠不足などによって体調が悪い場合も、頭がぼーっとして勉強に集中できません。親御さんはお子さんの些細な変化に注意し、早めにフォローしてあげるようにしましょう。
まず、お子さんの精神状態が不安定になる原因として考えられるのは、学校でいじめ等の問題が起きていることや友達と喧嘩をしてしまったりして上手くいっていないと感じている場合、またテストでいい点数が取れなかったことなどが挙げられます。
上記以外でも、どのような原因があるか分かりませんので、体調不良ではないにもかかわらず元気がない、いつもと違いお子さんが落ち込んだりイライラしたりしている、そういうときは、そっと話を聞いてあげましょう。親御さんが優しく気持ちを受け止めてくれると、お子さんは安心して集中力を取り戻せます。
また、家庭が安心できる場所だと感じられていない、ということが原因の場合もあります。特に夫婦間で中学受験への温度感が異なったり、お子さんへの指導態度が異なる場合、親御さんの意向で中学受験をすることになり、お子さんはそれに納得いっていない(急に遊ぶ時間がなくなったなど)場合には、お子さん自身に問題があるのではなく、ご家庭に問題があることになります。
次に、お子さんが体調不良になる原因としては、以下の内容が挙げられます。
- 習い事による疲労
- 夜更かしによる睡眠不足
習い事による疲労でお子さんの集中力が落ちている場合は、通うペースを調整したり適度に休ませたりしましょう。
睡眠不足が原因の場合は、生活リズムを整えてあげることが大切です。睡眠不足によって免疫力が低下すると、風邪も引きやすくなるため、規則正しい生活ができるようにサポートしてあげましょう。
【受験生必見!】勉強に集中する方法とは
お子さんが勉強に集中するためには、場所や環境、スケジュール、体調など様々なことに配慮する必要があります。具体的には以下のポイントを押さえて、お子さんが勉強に集中できるような環境を整えましょう。
- 場所を作る
- 環境を作る
- スケジュールを立てる
- 心身のコンディションを整える
上記の方法を実践する際は、お子さんが勉強に集中できない原因に対応するものを選ぶのがおすすめです。中学受験は長期戦になるため、勉強に適した環境を整えることが、成績の伸びにも大きな影響を与えます。
勉強に集中する方法①場所を作る
お子さんが勉強に集中するためには、勉強に適した場所を作りましょう。
具体的には、以下の方法を実践してみてください。
- 勉強用の場所を作る
- 勉強机と椅子の大きさや高さを整える
勉強用の場所を作るとお子さんが家の中でも気持ちを切り替えやすくなるため、勉強に集中できます。
また、机と椅子の大きさや高さを整えてあげることで、集中して勉強に取り組めるきちんとした姿勢で座れます。姿勢が整うと脳が活性化し集中力が高まるため、きちんとした姿勢で勉強に取り組むことが重要です。
お子さんが集中して勉強に取り組むためにも、まずは今の学習場所が合っているのかを確認し、適切な環境を用意しましょう。
勉強用の場所を作る
お子さんが勉強に集中するためには、勉強用の場所を作りましょう。家の中でくつろぐ場所とは別に、学習専用スペースを作ることでお子さんは気持ちを切り替えやすくなります。
親御さんが近くにいることでお子さんが安心できる場合は、ダイニングやリビングに専用の場所を作りましょう。
ダイニングテーブルを使う際は卓上型のパーテーションを用意すると、お子さんが目の前の勉強に集中できます。リビングに小さなワークスペースがある場合は、そこで勉強させる方法もおすすめです。
静かな環境で勉強したいお子さんであれば、子供部屋に専用の場所を作りましょう。子供部屋に専用の場所を作る際は、壁際に学習机を置くと視覚的な情報が減り、勉強に集中しやすくなります。
勉強用の場所を用意し、お子さんが勉強に集中できるようにしましょう。
勉強机と椅子の大きさや高さを整える
お子さんが勉強するための場所作りとして、机と椅子の大きさや高さを整えることも大切な配慮です。
お子さんがきちんとした姿勢で座れる机と椅子を用意すると、脳の働きが活発になり勉強に集中できます。適切な休憩は必要ですが、長時間座っていても疲れにくくなり、集中力が向上し、集中する時間が長くなります。そのほか、きちんとした姿勢で座ると情報処理能力や記憶力が高まるともいわれています。
お子さんの集中力を持続させるためにも、適切な大きさや高さの机と椅子を用意しましょう。
きちんとした姿勢で座れる机や椅子のポイントは、以下の3つです。
- ひざ、腰、腕の3つの角度が90度になる
- 机と足の空間に余裕があり、大腿部が自由に動かせる
- 足の裏全体が床(または足台)に着いている
現在使っている机と椅子が上記3点を満たすかどうか、実際にお子さんに座ってもらいながら確かめましょう。
勉強に集中する方法②環境を作る
お子さんが勉強に集中するためには、周りの環境を整えましょう。
勉強に適した場所が用意できても、お子さんにとって誘惑になるものがあると集中力を削がれてしまいます。
具体的には以下の方法を実践しましょう。
- 服装や身だしなみを整える
- スマホは電源を切って見えないところに置く
- 机の上は必要なものだけ出す
- 周りの音をできるだけ排除する
- 部屋の温度を調整する
上記の方法を実践すると、勉強に適した場所の中で周りに気を取られず、目の前の勉強に集中して取り組めるようになります。
服装や身だしなみを整える
お子さんが勉強する環境作りのために、服装や身だしなみを整えしょう。
家の中で勉強する場合でも、服装や身だしなみを整えると気持ちを切り替えやすくなるため、集中して取り組めます。
服装や身だしなみを整えるといっても、改まった服を着る必要はありません。寝巻きなどで勉強することは集中しにくく良くないとお考えください。
普段私服で通学しているお子さんであれば、学校に着ていく服を身につけましょう。制服で通学しているお子さんの場合は、私服に着替えて勉強に取り組みます。
このとき、サイズが小さい服を身につけると窮屈で長時間の勉強に集中できない可能性があります。着替える際は、適度にゆとりがあって動きやすい服を選びましょう。
また、服装以外でも、髪型を整えた状態で机に向かうと、さらに勉強するモードに入りやすくなります。
スマホは電源を切って見えないところへ置く
スマホの電源を切って見えないところへ置く方法も、勉強の環境作りとしておすすめです。親御さんがスマホを預かっておくのも良いでしょう。
スマホがお子さんから見える場所にあると、通知が来るたびに内容を確認し、そのままダラダラと見続けてしまう可能性があります。仮に通知が来なくてもスマホが視界に入るだけで集中力が途切れやすくなるため、一時的に通知をオフしたり、電源を切り見えないところに置くことは重要です。
ただし見えないからといって、お子さんのポケットの中に入れるのは避けましょう。ポケットの中にスマホがあるとすぐに取り出して使えるため、つい手が伸びてしまい集中力が低下してしまいます。
お子さんが勉強に集中して取り組むためにも、スマホの電源を切って見えない場所に置きましょう。
机の上は必要なものだけを出す
お子さんが勉強に集中できる環境を作るために、机の上には必要なものだけを出すようにしましょう。
机の上が散らかっていると、それだけでお子さんの集中力は途切れてしまいます。そこで、机の上には必要なものだけを置くと視覚的な情報がスッキリするため、目の前の勉強に集中できるようになります。
机の上を整えるためには、勉強に関係ないものを片付けましょう。お子さんが勉強をするとき、関係ないものはできる限り見えない場所に置きます。お子さんが好きなものであれば、手の届かない場所に置くことも大事なポイントです。
勉強道具は、あとから使用するものだとしてもその時に必要のないものは机の上には出しません。あくまでも今やろうとしている勉強に必要なものだけを出して、あとから使用するものはしまっておきましょう。
周りの音をできるだけ排除する
周りの音をできるだけ排除してあげると、お子さんは勉強に集中できるようになります。
音に敏感なお子さんは特に、テレビやスマホの音、家族の生活音が気になると勉強に集中できません。お子さんが勉強をする際は、できる限り周りの音を排除するよう家族で協力しましょう。
たとえば家族ができるサポートとしては、以下の方法が挙げられます。
- テレビを消す
- スマートフォンは電源を切るかマナーモードにする
- 掃除機をかける、食器洗いなどの家事を中止する
- 家族同士の会話もやめるか、小さな声で話す
- 家の中を歩く時の足音に気をつける
お子さんの勉強場所によってサポート方法も異なりますが、集中して取り組めるように最大限の配慮を心がけましょう。
部屋の温度を調整する
勉強の環境作りをするためには、部屋の温度を調整しましょう。
部屋の温度が高いと眠くなり、低いと居心地が悪くて集中できないため、勉強に適した室温にすることは大切です。
文部科学省の「学校環境衛生基準」によると、教室の温度は「18℃以上、28℃以下であることが望ましい」とされています。学校環境衛生基準を一つの目安にしながら、お子さんにとっての適温を見つけましょう。
また、勉強の環境作りをするためには、温度だけでなく湿度への配慮も重要です。学校環境衛生基準によると、教室の湿度は「30%以上、80%以下であることが望ましい」とされています。温度と一緒に湿度も調整すると、お子さんが勉強に集中できるだけでなく体調を崩すことも防げるでしょう。
勉強に集中する方法③スケジュールを立てる
お子さんが勉強に集中するために、モチベーションを上げられるようなスケジュールを立てましょう。
モチベーションが上がると「目標を達成しよう」「頑張ったらできそう」とやる気が湧くため、集中力アップにつながりやすくなります。
具体的な方法は次の2つです。
- 勉強の目標とスケジュールを立てる
- 休憩時間も十分に取る
勉強内容に関するスケジュールを立てるだけでなく、目標を設定したり休憩時間を組み込んだりすることも大切です。お子さんの集中力を適度に維持できるようなスケジュールを立てましょう。
勉強のスケジュールと目標を立てる
お子さんの集中力を高めるためには、勉強のスケジュールと目標を立てましょう。
お子さんが達成したい目標や、それに向けたスケジュールを立てることでゴールまでの道筋が見えてきます。目標達成のためにやるべきことが明確になると、モチベーションが上がって勉強にも集中できるでしょう。
スケジュールを立てる際は、まず目標から設定するのがおすすめです。「志望校に合格する」などの長期目標はもちろん、月単位・週単位の小さな目標を設定するとスケジュールを立てやすくなります。
小さな目標をもとに勉強のスケジュールを立てるときは、お子さんが「少し頑張ればできそう」と思える内容にしましょう。
一日の勉強スケジュールを立てる際には、どんな勉強内容に対して何分でやるのかを細かく決めましょう。例えば、問題集の見開き1ページを30分で解くなど、自分に対して適度にプレッシャーをかけることでチャレンジ精神が湧き、勉強にも集中して取り組めます。
休憩時間も十分に取る
勉強のスケジュールを立てる際は、休憩時間もしっかりと組み入れましょう。
人間の集中力は大人でも50分程度、小学生のお子さんだと15分〜20分が限界だといわれています。集中力が限界を超えた状態でダラダラと勉強をしても効果はないため、適度な休憩を取ることは大切です。
休憩時間は、5〜15分を目安に設定しましょう。短すぎると頭の中が十分にリフレッシュできず、長すぎるとかえって集中力を低下させる可能性があります。
お昼休憩や、夕方の休憩などはまとめて1時間以上の休憩時間を取り、勉強から一度頭を切り替えて、疲れを回復させることをお勧めします。
上手に休憩ができると、集中した勉強時間がどんどん増えていき、一日で勉強できる量が増えていきます。
勉強に集中する方法④心身のコンディションを整える
お子さんが勉強に集中するためには、心身コンディションを整えてあげましょう。
心身の健康状態によって集中力も大きく左右されるため、生活リズムやお子さんの気持ちに配慮した関わりは大切です。
心身のコンディションを整えるための方法は、以下の3つが挙げられます。
- 健康的な生活を送る
- 勉強に集中するために空腹と満腹を避ける
- 勉強に取り組める精神状態にする
お子さんの健康状態を整えることは、勉強だけでなく成長をサポートするために必要な親御さんの役割です。お子さんの精神状態が不安定な場合は特に、早急な対応を心がけましょう。
健康的な生活を送る
お子さんが勉強に集中するために、健康的な生活を送れるようにサポートしましょう。お子さんの健康状態が維持されると、脳の働きも活発になるため、勉強に集中できます。
お子さんの健康的な生活を支えるためには、以下のポイントに気をつけましょう。
- 栄養のある健康的な食事
- 十分な睡眠時間の確保
- 適度な運動
栄養のある健康的な食事は、成長期である小学生のお子さんの体をつくる上でも重要です。様々な種類の食材を、バランスよく取り入れた食事を用意しましょう。
睡眠時間をしっかり確保すると、勉強で疲れた脳の休息ができるため、翌日の集中力アップにつながります。
適度な運動によって体を動かすと、血流がよくなり脳も活性化されるため、長時間勉強しても疲れにくくなります。
健康的な生活を送るためには親御さんのサポートが欠かせないため、細かな配慮をしてあげましょう。
勉強に集中するために空腹と満腹を避ける
空腹や満腹を避けて勉強に取り組むのも、お子さんが勉強に集中するためには重要です。
満腹になると、食べ物の消化にエネルギーを使うため、脳に栄養や血液が十分に回らず眠気に襲われる可能性があります。また、たくさん食事をとると血糖値の急激な変化によって脳に十分な栄養が届かなくなり、勉強に集中できなくなります。
だからといって極度にお腹が空いた状態だと、脳に必要なエネルギーである糖が行き届きません。お子さんによっては体調が悪くなる場合もあるため、勉強をする際は極度な空腹状態も避けましょう。
お子さんが勉強する直前の食事は満腹になりすぎない程度の量になるよう配慮してあげると、集中して勉強に取り組めるようになります。
勉強に取り組める精神状態にする
お子さんが勉強に集中して取り組むためには、精神状態を整えてあげましょう。
お子さんが落ち込んでいる場合には、安心させてあげると、余計な不安や悩みが消え、勉強だけに集中できます。
お子さんの精神状態を整える上で、大切なポイントは次の3つです。
- お子さんが落ち込んでいる理由を無理に聞き出さない
- 様子を見ながら時々声をかける
- お子さんの気持ちを否定せず最後まで話をじっくりと聞く
精神状態が不安定なお子さんを見ると心配になりますが、理由を無理に聞き出すのは避けましょう。様子を見ながら時々声をかけ、お子さんが自分から話してくれたときには、最後までじっくりと話を聞きます。
お子さんが勉強に集中できず、気持ちが落ち着かない様子であっても親御さんは焦らずに対応しましょう。
勉強に集中する方法⑤その他
お子さんが勉強に集中するためには、他にもおすすめの方法があります。
勉強するための環境を整えてもお子さんが集中できない場合に備えて、様々なアプローチの方法を知っておきましょう。
具体的な方法は、次の3つです。
- 勉強場所を変えてみる
- ルーティンを作る
- 勉強した後のご褒美を決めておく
上記の方法はお子さんの集中力を高められる一方、やり方を間違えると逆効果になる可能性もあります。注意するポイントを把握し、お子さんの集中力を高めるために正しく実践しましょう。
勉強場所を変えてみる
お子さんの集中力を維持するために、時々勉強場所を変えてみましょう。
勉強用の場所が家の中にあると、お子さんは集中しやすくなりますが、同じ場所、同じ姿勢が長時間続くと次第に飽きてくる可能性があります。長時間にわたって勉強する際には、時々場所を変えてあげると新鮮な気持ちになり、集中力を取り戻せるでしょう。
家の中で勉強場所を変えても良いのですが、外に出て勉強をしてもかまいません。家の外で勉強をするとき、小学生のお子さんであれば図書館がおすすめです。図書館だと小学生でも行きやすく、静かな環境なので集中して勉強に取り組めるでしょう。
また、友達と一緒に勉強する方法もお互いに教え合うことで良い刺激になるため、時々取り入れてみるのもよいでしょう。
ルーティンを作る
お子さんが勉強に集中するために、ルーティンを作ってみましょう。
ルーティンとは決まった手順を繰り返すことです。勉強に取り組むまでの手順を決め、毎日繰り返すことで気持ちを切り替えやすくなり、集中力も高まります。
ルーティンを定着させるためには、勉強を始めるタイミングと場所を固定させましょう。「学校から帰ってきたあとすぐ」や「夜ご飯を食べたあと、お風呂に入る前」など具体的なタイミングを決めます。勉強場所については、あらかじめ用意したり、お子さんと話し合って決めたりしましょう。
また、勉強のルーティンを実践する際には、簡単な内容から始めるのもポイントです。お子さんに無理のない範囲でルーティンを作ると、取り組む際のハードルが低くなり、勉強が習慣化できます。
勉強した後のご褒美を決めておく
勉強した後のご褒美を決めておくことで、お子さんの集中力を高められる場合があります。お子さんにとって目に見える目標ができるため、勉強に集中して取り組めるでしょう。
お子さんの集中力を高めるためには、小さなご褒美を時々あげることが重要です。毎日ご褒美をあげたり、内容が豪華だったりすると、勉強の目的が「ご褒美をもらうため」に変わり、逆効果になる可能性があります。
具体的には「1時間ゲームできる」「好きなおやつを食べられる」など、その日のうちに完結できるご褒美がおすすめです。また、ご褒美は毎日あげるのではなく、お子さんが特に頑張った日に限定すると「頑張って良かった」と達成感を味わえます。
勉強した後のご褒美を時々あげることで、お子さんの集中力を高められます。
勉強に集中する方法として音楽を聴くのはありか
勉強に集中する方法として音楽を聴くの一つの方法ですが、いくつか気をつけるポイントを押さえておきましょう。
一般的には、勉強中に音楽を聴くと集中力が高まるといわれています。一方で、勉強中に音楽を聞くことはよくないとする意見も見受けられますので、試してみてお子さんが集中できるようであれば、取り入れてみてはいかがでしょうか。
音楽を聴くことで気分を高められたり、前向きな気持ちで勉強に取り組めたりするメリットがあります。
また、周りの雑音を音楽で消すことができる点もメリットです。図書館や自宅で勉強をする際にどうしても周りの話し声や雑音が気になる時は、イヤホンで音楽を聞くことで集中力を高められる場合があるでしょう。
しかし、曲の種類や取り入れ方を間違えると逆効果になるため注意しましょう。たとえば、歌詞がある曲は言葉に気を取られて勉強に集中できなくなる可能性があるため、おすすめできません。
勉強中に聴くのにおすすめの音楽の種類は、以下の4つです。
- クラシック
- 自然の音
- ヒーリングミュージック
- 日本語以外の曲
上記の音楽はいずれも歌詞がなかったり、無意識には歌詞の内容が理解できなかったりするため、比較的集中できます。
また、ゆったりとした音によって気持ちが落ち着くため、ストレスが軽減された状態で勉強に取り組めるでしょう。
周囲がうるさい場合や音が気になる場合には音楽を聴きながら勉強し、お子さんが集中できるようであれば継続してみてください。
また、勉強中に音楽を聴く際は、音楽がある環境に慣れすぎないよう気をつけましょう。勉強中に音楽を聴くのが当たり前になると、曲がない状態では集中できなくなる可能性があります。
入試本番は音楽を聴きながら受験できるわけではありません。入試に備え、ある程度雑音がある中でも集中できるように普段から練習しておくことも大切です。音量には気をつけ、聴力に影響しないように配慮してください。
勉強中にラムネやチョコなどのお菓子を食べるのは良いか
勉強中にラムネやチョコなどのお菓子を食べると、疲れた脳にエネルギーを与えられるため、一般的には良いとされています。
体を動かしたときと同じく、勉強でも人はエネルギーを消費します。勉強をした場合は特に脳のエネルギーを消費するため、回復させるには「ブドウ糖」が必要です。
厚生労働省の「e-ヘルスネット」によると、ブドウ糖は「脳がエネルギーとして利用できる唯一の物質」であるといわれています。
ブドウ糖は、食事で摂取した糖質が体内で分解されることによってできます。つまり糖質が含まれているお菓子を食べると、体内でブドウ糖ができるため脳のエネルギーを回復させられるのです。
ただし、疲れた脳を回復させるためにお菓子を食べる際は、糖質の摂りすぎに気をつけなければなりません。一気に大量の糖質を摂取すると血糖値が急上昇し、その後急降下を起こすことで脳に十分な栄養や血液が届かなくなります。
血糖値が低下すると脳に栄養が届かず、頭がぼーっとするため、なかなか勉強に集中できません。ラムネやチョコなどのお菓子は手軽に食べられるからこそ、親御さんが量を調整しましょう。
また、お菓子を勉強中に食べると集中力が途切れる原因になるため、できる限り休憩中に食べるのがおすすめです。
勉強に集中するには個別指導塾がおすすめ
お子さんが勉強に集中するための方法は様々ありますが、全て実践するのは難しく感じる親御さんもいらっしゃるでしょう。そもそも家の中で勉強する方法がお子さんに合わず、どれを実践しても効果が出ない可能性も考えられます。
そこで、お子さんが勉強に集中するための方法として個別指導塾がおすすめです。
個別指導塾であれば、勉強に適した設備や環境が整っているため、定期的に通わせるだけで集中して取り組める時間を確保できます。勉強に集中するという経験をお子さん自身が実感することで自宅でも集中して勉強に取り組むコツを掴むヒントにもなるでしょう。
また、一緒に切磋琢磨できる仲間の存在で、勉強に対するモチベーションも上げられるでしょう。お子さんが勉強に集中できる環境を整える方法のひとつとして、個別指導塾を利用することも検討してみてください。
まとめ
本記事では、お子さんが勉強に集中するための方法についてご説明しましたが、特に大切なポイントは次の3つです。
お子さんを取り巻く環境や健康状態が原因で勉強に集中できなくなる
お子さんが勉強に集中するためには、場所や環境、健康状態を整えたりスケジュールを立てたりすると良い
集中して勉強をするという経験をするには個別指導塾に通うことがおすすめ
お子さんが勉強に集中できる環境を整えるためには、原因を把握した上で適切な対処法を実践しましょう。ただし志望校への合格を独学で目指すとなると親御さんの負担も大きくなりますので、個別指導塾の利用も検討してみてください。
本記事の内容をもとに、親御さんやお子さんにとって最適な方法を見つけ、中学受験に向けてより一層勉強に集中できることを願っています。