「直前期は死に物狂いで追い込め」という考え方があります。しかし、これは多くの場合逆効果です。
クリエートベースでは、最大出力の70%をコンスタントに出し続けることを基本方針としています。これは哲学ではなく、長期戦である中学受験を合理的に設計した結果です。
全力疾走は必ず「ガス欠」を起こす
大阪から東京まで500kmを車で走るとします。猛スピードで走って途中でガス欠・休憩を繰り返すのと、時速100kmでコンスタントに5時間走り続けるのと、どちらが効率的でしょうか。
答えは明らかです。中学受験も同じです。
追い込みは「燃え尽き」と「ケアレスミス増加」を招く
最大出力で詰め込んだ子どもは、疲労が蓄積し本番前に燃え尽きるリスクがあります。また、疲れた状態ではケアレスミスが増え、本来解ける問題を落とします。直前期の「頑張り」が本番のパフォーマンスを下げることは珍しくありません。
なぜ「70%」なのか
70%という数字に厳密な根拠があるわけではありません。ただし、この水準には重要な意味があります。
疲れを翌日に持ち越さない水準
今日の勉強が翌日の集中力に支障をきたさない程度の負荷です。これを毎日続けることが、長期的には最も多くの学習量を積み上げます。
「気持ちがのらなくなったら」がサイン
具体的には、問題を解いていて集中できなくなったと感じたら止める。これが70%の実践的な判断基準です。無理に続けても定着率は低下するだけです。
本番で余力を持って臨める
直前まで70%で走ってきた子どもは、本番当日に余力があります。試験中に「もう一踏ん張り」できる精神的・体力的な余裕が残っています。
出力と継続時間は自分で調整できる
出力と継続時間はトレードオフの関係にあります。出力を下げれば継続時間は伸ばせる。出力を上げれば継続時間は短くなる。この関係を理解した上で、自分に合った設定を見つけることが大切です。
クリエートベースの生徒の中には、出力を50%以下に落として長時間演習するスタイルを選んだ子もいれば、短時間で高密度に取り組む子もいました。どちらが正解かは子どもによって違います。
早い段階で「自分のペース」を見つける
試行錯誤は失敗が許される早い段階でしておくべきです。6年生の直前期に「どのペースが自分に合っているか」を探し始めるのでは遅い。4〜5年生のうちから自分の出力と継続時間の関係を把握しておくことが、直前期に余裕を生む土台になります。
直前期に親がやるべきこと・やってはいけないことでも触れていますが、この「ペース」を子ども自身が管理できるようになることが、本当の意味での自立した学習者の姿です。
今のペースが正しいか確認してください。
全力で追い込むことが美徳とされる文化がありますが、中学受験においては70%をコンスタントに出し続ける戦略の方が合理的です。疲れを翌日に持ち越さず、本番まで余力を残してください。
大阪梅田を拠点に、灘中をはじめとする難関中学への合格を目指す方は、まず現状の整理から始めてください。









