眠気を覚ます方法は?眠気の原因や日常で気をつけるべきことを徹底解説!

眠気を覚ます方法は?眠気の原因や日常で気をつけるべきことを徹底解説!

多くの人が勉強中や授業中、一生懸命集中して取り組みたいと思っているのに、「気が付いたら眠くなってしまう」と悩んだことがあるのではないでしょうか?

勉強を頑張ろうと思っていても眠くなってしまったら、勉強している内容が全く頭に入ってこず、「大事な部分を聞き逃してしまうかもしれない」「勉強している時間が無意味なのではないか?」と困っている人もいると思います。

眠くなってしまうには様々な原因があります。自分では気が付かないところで、眠くなる原因を習慣化させてしまっているかもしれません。

本記事では、勉強中にどうしても眠くなってしまうという悩みのある方に向けて、眠くなってしまう原因や、眠気を覚ます方法、日頃から気をつけたいことなどを解説していきます。

ぜひ参考にして、勉強をする際ににお役立て下さい。

眠くなる原因とは

眠くなる原因とは

勉強中に眠くなってしまうお悩みへの対策を実施する前に、まずは勉強中に眠くなる原因に当てはまっていないか考えてみましょう。

勉強中に眠くなる原因は主に以下のようなものが原因と考えられます。

  • 睡眠時間が足りていない
  • 土日の寝だめによる生活リズムのみだれ
  • 睡眠の質が悪い
  • 学生生活での日常的な疲労
  • 食後の血糖値上昇
  • ストレスや生活習慣による自律神経の乱れ
  • 退屈な話を聞いているとき

ほとんどの原因は生活習慣によるものです。みなさんは1つでも当てはまるものがあったでしょうか。

各項目について具体的に解説していきます。

睡眠時間が足りていない

厚生労働省が推奨している睡眠時間は、小学生が9~11時間、中高生は8~10時間です。しかし、総務省の「令和3年社会生活基本調査」によると、平均睡眠時間は10~14歳が8時間45分、15~19歳が7時間56分と推奨睡眠時間よりも短いという実態です。

その原因の一つとして、就寝前にスマートフォンを使用する人が多いということが挙げられます。寝なければいけない時間になっても、遅くまで動画を見たり、SNSをしたりしてスマホを使ってしまうという人は多くいるのではないでしょうか。

それに加え、中高生においては部活動や塾へ通い始めることで、忙しくなってしまうということも大きいでしょう。

睡眠時間が足りていないと、普段の勉強に大きな影響を及ぼします。スマートフォンのルールを決めたり、寝る時間を守るなどだらだらと過ごすのではなく、メリハリをつけた生活を心がけ、睡眠時間をしっかりと確保することが非常に大切です。

参考元:健康づくりのための睡眠ガイド 2023
参考元:社会生活基本調査 令和3年社会生活基本調査 調査票Aに基づく結果 生活時間に関する結果 生活時間編(全国) | ファイル | 統計データを探す | 政府統計の総合窓口

土日の寝だめによる生活リズムの乱れ

平日の不足している睡眠時間を土日で補おうと考えて、土日に遅くまで寝ていて寝だめをする人もいるのではないでしょうか。

しかし、そうすると生活リズムが乱れ、余計に睡眠不足を引き起こす可能性があります。

文部科学省の調査によれば、学校がある日とない日の起床時間が2時間以上ずれると、平日の授業中に眠くて仕方がないと答える子どもが増えるとの結果があります。

つまり、毎日決まった時間に起床し、体内時計を一定に保ったほうが眠気を感じにくくなります。平日・休日の起床時間の差は、2時間以内に抑えることが望ましいでしょう。寝た時間が遅かったとしても、普段通り起きることが大切です。

参考元:睡眠を中心とした生活習慣と子供の自立等との関係性に関する調査の結果(概要)

睡眠の質が悪い

睡眠時間が長ければきちんとした睡眠が取れているとは限りません。いくら睡眠時間が長かったとしても、睡眠の質が悪いと日中に眠気を引き起こします。

睡眠の際に極端に暑すぎたり寒すぎたりする、騒音がうるさい、寝室が明るすぎるなど、寝るときの環境が悪いと睡眠の質に影響します。このような環境にいると、例えベッドにいる時間が長くても良質な睡眠を取ることはできないでしょう。

また、枕の高さやマットレスの硬さが自分に合っているかどうかも、良い睡眠が取れるかどうかに大きく関わってきます。これらの寝具は実際に試すなどして、自分に合ったものを選びましょう。

さらに、寝る前のスマートフォンの利用は脳が覚醒してしまい、スムーズに寝入ることができません。寝る30分前には使用をやめると良いでしょう。「スマートフォンの利用は夜9時までの使用にする」など使用時間を決め、その時間以降は使わないようにすることが良質な睡眠を取ることに繋がります。

学校や習い事、その他における日常的な疲労

お子さんは、学校での授業にも宿題や習い事など、多忙な日々に追われて疲労がたくさんたまることもしばしばあります。

また、学校や宿題、習い事だけではなく、友達と遊んだり、テレビをみたりゲームをしたり、寝る前にスマートフォンで長々と連絡を取ってしまう人も多くいるのではないでしょうか。

疲労がたまっているにもかかわらず、忙しさに追われて睡眠時間が短くなってしまうと、日中に眠くなってしまう原因につながります。

眠気に襲われると、やるべきことに集中できなくなり、せっかく睡眠時間を削っているのに起きている間の時間を有効に使えなくなってしまいます。忙しくてもしっかりと睡眠時間を確保し、集中するときには集中するなど、メリハリをつけてだらだらした時間を過ごさないようにすることが大切でしょう。

食後の血糖値上昇

ご飯を食べた後に眠くなってしまい、勉強に集中できないと感じる人も多くいます。この眠気の原因として、血糖値の急な上下が関係していると言われています。

食事に含まれる炭水化物を摂取すると、体内の血糖値が上昇して「インスリン」という物質がすい臓から分泌されます。インスリンがブドウ糖をエネルギー源として細胞に取り込み、血糖値が下がるのです。

血糖値の上昇が大きいほど、インスリンがたくさん分泌されます。これにより、血糖値が急降下して眠気が引き起こされてしまいます。眠気だけではなく、イライラを招くこともあるので炭水化物の取り過ぎには注意が必要です。

ストレスや生活習慣による自律神経の乱れ

自律神経の乱れの原因である、ストレスを強く感じてしまうと、交感神経が活発になってしまい、睡眠に影響がでます。たとえば、寝つきが悪くなる・途中で目が覚めるなどの弊害が出ることがあります。睡眠の質を高めるためには、ストレスをできるだけ減らし、リラックスした状態で眠ることが重要です。

また、極端な飲酒・カフェインの摂取・喫煙にも注意が必要です。お子さんの場合、飲酒と喫煙は法律により禁止されていますが、カフェインの摂取には注意喚起がされていません。

コーヒーや緑茶、紅茶などに含まれているカフェインは2時間半~4時間効果が持続すると言われています。カフェインの覚醒作用で眠れなくなる可能性があるので、夕方を過ぎてからカフェインの含まれている飲み物を飲むことは控えたほうが良いでしょう。

退屈な話を聞いているとき

筑波大学の大石陽助教授の研究によると、「モチベーション」は眠気に関係しているといいます。モチベーションに関係する領域の1つに「側坐核(そくざかく)」というものがあり、これは魅力的なものとそれをめぐる行動の意志決定に関係しているというのです。

マウスに「魅力的なもの」と「魅力的でないもの」を与えた実験があります。「魅力的でないもの」を与えたときの方が、側坐核のアデノシン受容体を持つ神経(睡眠の働きかけを伝える役割)が活性化していたそうです。つまり、「魅力的でないもの」=退屈な話によって側坐核が活性化して、睡眠が促されているということになります。

しかし、「単純に面白いという刺激がないから眠気を打ち消す状況がなく、眠くなってしまうということも言える」とも述べられています。

退屈だと感じないようにするのはとても難しいですが、様々な事に対して自分ごとのように興味を持って話を聞くことができたら、眠くなることも少なくなるのではないでしょうか。

参考元:つまらないと眠くなるのはなぜ? – ~モチベーションと眠気の脳科学~ | 生物学類生による詳細ページ

おすすめの眠気を覚ます方法

おすすめの眠気を覚ます方法

ここまでで、眠くなる原因について解説していきました。

しかし、原因がいくらわかったところで眠気は必ず襲ってきます。意志の強さだけで眠気に勝つことは、とても困難であるといえるでしょう。

ここでは、様々な学習場面での眠気を覚ます方法についてご紹介します。

授業中の眠気を覚ます方法

どんなに一生懸命に授業を聞いていても、どうしても眠気が襲ってきてしまうことはあります。そんなときにはどのように眠気に打ち勝ったら良いのでしょうか。

授業中の眠気を覚ますおすすめの方法は以下の通りです。

  • 動ける範囲で体を動かす
  • ツボを押す
  • 板書や先生の話をメモする
  • 深呼吸する
  • 積極的に発言する
  • 休み時間に仮眠する
  • 上着を脱ぐ

ここでは、それぞれついて解説していきます。

動ける範囲で体を動かす

同じ体勢を続けていると、血のめぐりが悪くなってしまい、眠気を引き起こしやすくなります。授業中に大きくストレッチすることはできないので、動ける範囲で体を動かしてみましょう。

足を浮かせてみたり、伸びをしたり、足首を回したり、もも裏を伸ばしたり、体勢を変えたりして可能な範囲で身体を動かし、緊張をほぐしてみると眠気覚ましの効果があるでしょう。肩や腕を座った状態でも伸ばしてみたり、手をグーパーするなど手足の指を動かすだけでも血流がよくなり、脳に刺激を与えることができます。

これらを行うことで、授業中の眠気を覚ますことができます。

ツボを押す

眠気覚ましに効果があるといわれるツボがあるのでそこをを押してみると良いでしょう。ツボを押すと、神経の通りがスムーズになり、眠気が軽減されると言われています。代表的な眠気解消のツボは以下の通りです。

「合谷(ごうごく)」というツボは、親指と人さし指の骨が合わさる場所に位置するくぼみです。反対の親指で、人差し指側に押し込むイメージで強めに2~3秒指圧します。両手を1セットとして8~10セット行うと効果があるでしょう。

また、「中衝(ちゅうしょう)」という中指の内側の爪の生え際にある人差し指側の2mmにあるツボがあります。深呼吸をしながら反対の手の親指と人差し指で強めにつまみましょう。1回10秒程度を左右交互に2~3セット繰り返すと、眠気が覚めるだけでなく、イライラの解消にもなります。

「労宮(ろうきゅう)」は、手を握った時に人差し指と中指の先端が触れる中間にあり、手のひらの真ん中のツボです。どちらの手も強めに5秒程度押し込み、両手1セットで3~5セット程度行いましょう。このツボは、精神機能に関わるツボであるため、自律神経を整え、気分やストレスなどの精神的な疲れにも効果があります。

手以外のツボとして「清明(せいめい)」があります。これは、左右の目頭の上の鼻よりのくぼみです。両手の親指をツボに当て、くぼみに指が入っていくような感覚で上に押し上げます。2~3秒刺激するのを数回行うとよいでしょう。すっきりする感覚で、眼の疲れにも効果があるでしょう。

板書や先生の話をメモする

脳に刺激を感じない状態が続くと眠気につながります。それを避けるためには、手を動かし続けることで脳を活性化させることが大切です。

ノートに文字をしっかりと書いていくことで、板書された内容や先生が話した重要なポイントなどを記録ができます。また、書くことで大事なポイントを覚えるのにも繋がるでしょう。見直しができるような丁寧なノートを作ると、テスト前の勉強にもしっかりと役立つのではないでしょうか。

深呼吸する

脳内の酸素が不足していると、眠気を引き起こす原因になります。

眠気を感じたときには、息を深く吐いてから少し苦しくなるまで呼吸を止めてみましょう。そうすると脳が酸素を得ようとするので、たくさん息を吸ったときに、脳に酸素がすぐに送り込まれます。

息を止めるのが難しいのであれば、大きく息を吸うだけでも脳に新鮮な酸素が行き渡り、眠気防止につながるでしょう。

積極的に発言する

前述したとおり、脳が退屈だと感じると、眠気を感じやすくなります。その状態を解消するために、授業中に積極的に発言するようにしてみると良いでしょう。先生の話をしっかりと聞き、自分の頭で考えて言葉を発することで、脳に緊張感を与えることができます。それが良い刺激になり、眠気が軽減されます。

さらに、積極的に質問をすることで、自分の分からなかった部分が解決したり、記憶に残って覚えられるようになります。このように前向きに授業に参加することで、眠気解消だけでなく成績向上にも繋げられます。

休み時間に仮眠

どうしても耐えられないほどの眠気を感じている時は、授業の合間の休み時間や、お昼休みなどのスキマ時間に5分程度の仮眠をとるのも良いでしょう。短い時間の仮眠でも、眠気防止や疲労回復、集中力アップの効果が期待できます。

近年、パワーナップと呼ばれる短時間の仮眠をとり、パフォーマンスを上げる取り組みが注目されています。欧米には、パワーナップを取り入れている一流企業もあるほど、科学的な効果も証明されているようです。

特に集中力がアップすれば、記憶力の向上や精神的なストレスの軽減などの効果も期待できます。睡眠に関するさまざまな研究によると、仮眠をとらなかった場合と比較した場合、集中力に非常に大きな差があることが明らかになっています。

また、どうしても時間がない場合は、仮眠しなくても数分間目を瞑るだけで効果があります。

学校の休み時間では、難しい内容も含まれていますが、仮眠に関する効果的で詳しい方法は後述する「上手な仮眠の取り方」にて解説をしています。

上着を脱ぐ

体温が高くなると眠気を誘発する原因になります。特に冬場の暖房などで、教室の室温が暖かい場合には眠気を引き起こしやすくなります。

そんなときには上着を脱ぐ、シャツのボタンを外す、袖をまくる、靴や靴下を脱ぐなどの対応をすることで、体温を調節すると良いでしょう。薄着になり少し寒いくらいになると、勉強中に眠気に襲われることが少なくなります。

また、可能であればカーテンを閉めて直射日光が当たらないようにすることや、暖房が直接当たらない場所で授業を受けるなども大切です。

自宅学習中の眠気を覚ます方法

自宅で一生懸命勉強に取り組んでいるのにいつの間にか眠気に襲われてしまう、ということもよくあります。

そんな自宅学習中におすすめの眠気を覚ます方法は以下の通りです。

  • ストレッチする
  • 目薬をさす
  • 顔を洗う
  • 体温調節をする
  • お茶やコーヒーを飲む
  • ミント味の飴やガムを食べる
  • 立ったり歩いたりしながら勉強してみる
  • 音読する
  • 科目を変えてみる
  • 場所を変えてみる

ここからはそれぞれについて1つずつ詳しく見ていきましょう。

ストレッチする

授業中と同様に、同じ姿勢が長時間続くと、筋肉が緊張・硬直した状態になって、血行が悪くなってしまいます。血行が悪くなると、自律神経が乱れ副交感神経が優位になり、眠気が誘発されてしまいます。そのため、体を動かすことで交感神経を優位に働かせて自律神経を整える必要があります。

そんなときには簡単なストレッチをしましょう。一番簡単なストレッチは「背伸び」です。座ったままでも十分に効果があります。もし自由に体を動かせるのであれば、立ってやる方がより血行が良くなり、効果的です。

ポイントは、「ゆっくりと気持ちよく感じる程度に伸ばすこと」と「大きな疲れを感じる前にやること」です。これを意識して実践することで、眠気に襲われることが少なくなることでしょう。

目薬をさす

自宅で勉強していて、眠気が襲ってきたら目薬をさすのも効果的です。

特にメントール成分が配合された目薬は、清涼感や刺激があり、眠気を覚ますのに効果的です。また、長期間集中することでドライアイや眼精疲労になってしまう人は、その症状の改善も期待できます。

しかし、過度な点眼は逆に目の健康に悪影響を及ぼしてしまいます。しっかりと用量・用法は守って正しく使いましょう。

顔を洗う

眠気を覚ますには、冷たい水で顔を洗うのもおすすめです。

冷たい水で顔を洗うことにより、交感神経を活発にし、眠気を覚ますことができます。また、顔を洗った後にタオルで拭くとその刺激によりさらに眠気覚ましの効果が高まります。

学校の授業中では難しいですが、自宅であれば気分をリフレッシュしたい時にすぐに行うことができる方法のためおすすめです。

気持ちを一回切り替えて、作業効率や集中力を上げたい方は試してみて下さい。

体温調節をする

「授業中に上着を脱ぐ」の項目でも紹介したように、体温を上手に調節することも、眠気に対して効果的です。部屋全体の温度を適温にするにはエアコンを使うと良いでしょう。

また、太い血管のある脇や首などを冷やすことで、全身をすばやく冷やして眠気をリセットすることができます。夏場は、冷却シートや濡らしたら冷たくなるタオル、凍らせたペットボトル、保冷剤などを使うのが良いでしょう。

皮膚体温の低下は気分転換にもなり、気持ちの切り替えをすることができるのでおすすめです。

お茶やコーヒーを飲む

お茶やコーヒーを飲むことも、眠気覚ましの定番としてよく知られた方法です。

眠くなるときには、脳内でアデノシンという睡眠物質が働いています。お茶やコーヒーに含まれるカフェインを摂取すると、アデノシンの作用が抑制され、目を覚ます効果に繋がるのです。カフェインが体内に吸収されると、効果が15~30分後に表れ、それが数時間続いていきます。
カフェインを含む飲み物は、コーヒー・紅茶・緑茶・栄養ドリンクなどがあります。カフェインを摂ることは、眠気を覚ますには非常に効果が高いです。

しかし、カフェインを摂りすぎてしまうと、心拍数が増えたり、不眠になったり、めまいがひどくなったりなど、の危険性があるので注意する必要があります。

カフェインの含まれている飲み物は、1日にコップ3杯程度に抑え、カフェインの過剰摂取には気を付けましょう。

ミント味の飴やガムを食べる

眠気を覚ましたい場合は、ガムや清涼菓子を食べてみましょう。特に強めのミント味がおすすめです。ミントの香りは鼻から抜けたときにスッキリして、眠気を覚ますことができるでしょう。

また、食べるという口を動かす行為で、筋肉を適度に動かし気分転換することもできます。さらに、ガムを噛むことで、ノルアドレナリン・ドーパミン・セロトニンという精神や記憶力に深く関係する神経物質が出て、脳を活性化させることができるのです。

集中力を切らさないためにも、ガムは手元に届く場所に常に置いておくと良いでしょう。

立ったり歩いたりしながら勉強してみる

ずっと同じ姿勢で勉強していると、血流が悪くなり眠くなります。そんなときには、立ったり歩いたりして姿勢を変えながら勉強してみましょう。用語の暗記や、国語の物語のような音読しながらできる勉強内容であれば、立ったり歩いたりしながらでも取り組むことができます。

そうすることで、硬直していた筋肉がほぐれ、血流がよくなり、眠気を軽減させることができます。さらには、気分転換もでき、リフレッシュして取り組むことができることでしょう。

音読する

問題を黙読していると眠気に襲われ、いつの間にか寝てしまうこともしばしばあります。 特に暗記科目や文章問題の最中に飽きてしまい、眠くなることはよくあることでしょう。そんなときには、音読をすることがおすすめです。

音読をすると、視覚だけでなく聴覚からも刺激を与えることができ、眠気を覚ましながら集中力を高められます。そうすることで、ただ黙読しながら学習するよりも効率的に教科書やノートの内容を覚えることができるでしょう。

科目を変えてみる

ずっと同じ内容の勉強をしていると、飽きてしまって脳の働きが悪くなり、眠くなることがあります。

その際には、我慢してその科目の勉強を続けようとせず、思い切って違う科目に変えてみることが大切です。そうすると脳への良い刺激となり、眠気覚ましになるでしょう。

科目をかえるだけではなく、英語の長文読解を単語の暗記に変えるなどするだけでも、刺激を与え、眠気を覚ますことができます。科目を変えることにより眠気解消になって、集中力を取り戻すことができるでしょう。

場所を変えてみる

場所を変えて勉強することも、簡単に脳を刺激することができて眠気覚ましに有効的です。慣れた自分の部屋での勉強は、リラックスして落ち着ける一方、誘惑するものもたくさんあります。また、慣れた場所では時にやる気が出なかったり、集中力が続かなかったりして眠気に襲われやすくなることもあります。

そのようなときは勉強する環境を変えると、気分がリフレッシュされます。さらに、環境を変えることで「よし、頑張るぞ」という意欲が高まり、眠気よりもやる気が出るようになります。

部屋で勉強していて眠気を感じたら、リビングやダイニングなど、家の中で場所を変えるだけでも効果があるでしょう。さらに集中できる環境が必要ならば、誘惑の少ない図書館や自分の通っている塾の自習室を使うのがおすすめです。

上手な仮眠の取り方

上手な仮眠の取り方

これまでにご紹介した様々な眠気を覚ます方法を試してみても、どうしても眠気が襲ってくる場合もあります。そのようなときには、適切な方法で仮眠をとることがおすすめです。

仮眠をとると、下記のような効果があると言われています。

  • 疲労の軽減
  • 覚醒作用
  • 認知力、注意力の向上
  • 仕事へのモチベーション向上、または作業効率の向上

では、上手な仮眠の取り方はどのようなものなのでしょうか。効果的な仮眠の取り方は以下の通りです。

  • ベッドで寝ないようにする
  • 5~10分のスキマ時間を活用する
  • 15分以上寝ないようにする
  • 帰宅後の仮眠に注意する
  • 心の中で「〇分後に起きる」と唱える

ここからは、詳細をひとつずつみていきましょう。

ベッドで寝ないようにする

仮眠をする際に、ベッドに横になって寝たほうが良質な睡眠をとることができると思っている人はいるのではないでしょうか。

しかし、ベッドに横になって寝ると深い睡眠になりやすく、短時間で起きることが難しくなってしまいます。そのため、椅子やソファに座り、座ったままの状態で仮眠を取るのが良いです。横にならない状態であれば、首にある交感神経節が適度に刺激され、熟睡するのを防ぐことができます。椅子の背もたれやクッションなどを利用して、ゆったりとした体勢で仮眠しましょう。

5~10分のスキマ時間を活用する

5~10分という細かい時間でも仮眠は効果があります。少しでも眠気を感じた場合でもスキマ時間を活用して仮眠を取ってみましょう。

強い眠気を感じていなくても、目を閉じることやリラックスした体制になるだけでも眠気が緩和されます。実際に眠らなくても目を瞑ったり、横になったりするだけで脳が休憩モードになって、睡眠と同じ効果が期待できます。

短い時間でも仮眠をとれば、集中力や作業効率が上がるため、ぜひ積極的に試してみてください。

15分以上寝ないようにする

仮眠を取る際には、15分以上しないようにしましょう。なぜなら、15分以上仮眠をすると睡眠が深くなりすぎてしまうからです。仮眠をしすぎると、かえって目覚めたときに頭がぼーっとしてしまい、集中できない状態となってしまいます。

15分程度眠るだけで、眠気は改善されかなり頭がすっきりとします。前述しましたが、注意点としては横になるのではなく、机に伏せたり、椅子にもたれかかったりするなど、座った状態で寝ることです。また、眠りすぎないようにアラームも忘れずセットしておきましょう。

帰宅後の仮眠に注意する

眠気を覚ますのに仮眠をとることは大切ですが、夕方に帰宅した後など遅い時間の仮眠には注意しましょう。遅い時間に仮眠をとってしまうと、仮眠のつもりが朝まで眠ってしまったり、本来寝るべき時間に寝付けなかったり、中途半端な夜中に目覚めてしまったりと、通常の夜の睡眠リズムへの影響があるかもしれません。

帰宅が遅くなってしまった後に眠気に襲われた場合は仮眠を取るのではなく、早めに就寝するか、前述したような方法で眠気を覚ますかのどちらかが良いでしょう。

心の中で「〇分後に起きる」と唱える

仮眠を取る前に、心の中で「〇分後に起きる」と3回程度唱えてから目を閉じましょう。そうすることで、心拍数が自然と目覚める前に上がり、身体が起きるための準備をし始めます。つまり、脳が意識して、スッキリ目覚められるのです。

これは夜の睡眠をとる場合でも同じことがいえます。「何時に起きたいのか」「何時間後に起きたいのか」ということを、日頃からしっかりと意識できるようにしておきましょう。

日頃から気をつけたいこと

日頃から気をつけたいこと

日中眠気に襲われないためには、しっかりと睡眠時間を確保することが大切です。そして、睡眠時間を確保するためには、生活環境の改善が最も重要で効果が大きいです。

生活環境を整えるには、どのようなことに気をつけたら良いのでしょうか。主に、以下のようなことに気を付けていきましょう。

  • 食生活を改善する
  • 生活習慣を改善する
  • 自律神経を整える
  • 無理をしないで眠ることを意識する

また、生活環境を整えて対策をとっていても、あまりにも眠気が続くようならば、本記事で紹介している以外の原因があるかもしれません。病院の受診も検討しましょう。

生活環境を整える具体的なポイントについて、詳しく解説していきます。眠気について困っている方は、ぜひ参考にしてみて下さい。

食生活を改善する

食事と良質な睡眠は大きく関係しています。食べる時間に気を付け、決まった時間に3食しっかりと食事をすることや、食べる順番に気を付けることで生活サイクルを整えることが大切です。

そうすることで就寝時間も一定となり、睡眠にも良い影響を与えることでしょう。睡眠の質が高まると、精神的にも良い影響があり、前向きに勉強などに取り組むことができます。

食べる時間に気を付ける

食生活を改善するうえで、食事をする時間は大切です。特に夕食から就寝までの時間は3時間以上空けることがおすすめです。

食事をしてからしばらくは胃腸の働きが活発になります。つまり、寝る前に食事をとると就寝中も消化器系が活発に働き続ける状態になるのです。

さらに、タンパク質や脂肪を多く含む食べ物は消化が遅いため、胃腸にも負担がかかり、睡眠に悪影響を及ぼす可能性があります。それらのものを食べる時間には、十分に気をつける必要があります。

もし、寝る前にどうしてもお腹が空いてしまう場合、夜食にはできるだけ糖質や脂質の少ないものを選ぶのが良いでしょう。糖質や脂質は、適量であればパフォーマンスを高めてくれますが、摂り過ぎると太ってしまったり睡眠の質が低下してしまいます。

ヨーグルトや豆腐など、脂質や糖質が少ない食べ物を適量食べると、空腹が満たされるためおすすめです。

食べる順番に気を付ける

夕食時は、血糖値がもっとも上がりやすいため、良質な睡眠をとるために食べる順番を意識することも大切です。野菜・キノコ・大豆食品から、肉・魚、ご飯の順番に食べると、急激な血糖値上昇を抑えることができます。

急激に血糖値が上がってしまうと、夜間の頻尿や喉の渇きが生じ、眠りが邪魔されてしまう可能性があります。睡眠の質に少しでも影響がないように、食べる順番にも意識してみましょう。

生活習慣を改善する

食生活だけでなく、生活習慣も睡眠と密接に関わっているため、生活リズムや習慣を改善していくことは睡眠の質を上げることにつながります。

気が付かないうちに、睡眠の妨げになるような習慣が癖になってしまっている可能性もあります。自分の生活をしっかりと見直して、改善できる部分は積極的に改善し、良い習慣を作っていくことが大切です。

寝る前のスマホは控える

寝る前のスマホの利用は極力やめましょう。スマホのブルーライトによって脳が覚醒状態になり、眠れなくなってしまいます。そのため、最低でも寝る30分前にはスマホやパソコンを使わないようにしましょう。

寝る直前まで友達と連絡を取ったり、SNSやゲームをしている人は、眠りが浅くなり睡眠の質をさげるだけでなく、睡眠不足にもつながります。生活のリズムが乱れかねないので、寝る前はしっかりと目を休める事が大切です。

寝る前にストレッチする

寝る前にストレッチを行うことは、心身の緊張をほぐして、寝つきがよくなると言われています。

筋肉を緩めることで血流がよくなり、体温がわずかに上がって寝やすくなります。また、リラックスを促す副交感神経が優位になり、自然な眠気にもつながります。

睡眠に効果のあるストレッチとしては、

  • 股関節の周りをほぐす
  • 両手両足を小刻みにブラブラさせて手足の力を抜く
  • 仰向けに寝て、背伸びをした後、力をゆるめる

などがあります。日常の習慣としてぜひ試してみてください。

規則正しい生活を意識する

健康的に運動・バランスの良い食事をきちんとしていても、寝る時間や起きる時間が毎日ばらばらで規則正しい生活ができていないのであれば、睡眠の質はよくなりません。

適切な睡眠時間をしっかりと確保するのに最も大事なのは、毎日の生活リズムを一定にすることです。体内時計を整えることは、睡眠のタイミングを決めるだけではなく、ホルモンの分泌・生理的な身体のサイクルを調節します。そして睡眠への準備をしっかりと整えてくれます。そのため、忙しい日も休みの日もなるべく同じ時間に寝て起きるようにしましょう。

休日遅く起きてしまう人は、わざと午前中に塾や友達との予定を入れるなどして、朝早く起きる仕掛けをつくると自然に起きることができます。

自律神経を整える

自律神経には交感神経と副交感神経があります。

交感神経は、日中の活動のとき優位になるもので、緊張・興奮・ストレスを受けたときに高まるものです。副交感神経は、夜身体を休めるときに優位になります。身体をリラックスさせる働きがあり、休息・睡眠のときに高まるものです。

このバランスがとれていないと体の臓器・生理的な機能が不安定となり、疲労・めまい・冷え・肩こりの症状を引き起こし、不眠に繋がってしまいます。

では、どのように自律神経を整えたら良いのでしょうか。詳しく見ていきましょう。

お風呂に入るタイミングに気を付ける

寝る1,2時間前に入浴をすると体が温まって眠りにつきやすいと言われています。お風呂に浸かると、体温を上昇させ、血管を開く効果があります。血管が開くと体内の熱を放出しやすくなるため、就寝時には体温が下がり良い睡眠に繋がるでしょう。

また、浸かるお湯の温度も大切です。39~41℃程度のぬるま湯に15分程度ゆっくりと浸かりましょう。

夏であれば、半身浴もおすすめです。心臓や肺に負担をかけることなく、下半身で温められた血液が全身に巡り、足の疲れだけでなく全身の疲れを取る効果もあります。

朝起きたらカーテンを開けて日光を浴びる

朝起きて、一番にカーテンを開けて日光を浴びましょう。

そうすることで、体内時計をリセットすることができ、1日をスッキリ始められます。太陽の光を浴びると睡眠ホルモンの分泌が止まるので、日中に眠気が出づらくなるでしょう。夜間の入眠をスムーズにするためにも、太陽の光を存分に浴びることが大切です。

窓から浴びるのも良いのですが、透明な窓ガラスであっても光量は減少してしまいますので、実際に外に出て日光を浴びた方が効果的です。浴びる時間は1分でも効果がありますので、外に出るのが億劫という人も起床後意識して日光浴を行ってみてはいかがでしょうか。

リラックスする時間を設ける

一日のどこかで読書や音楽を聴くなど、自分がリラックスできるようなことをする時間を設けましょう。「しっかりと勉強しなきゃ」と思って一日中机にばかりに向かっていると、気が滅入ってしまいます。

ストレスがたまると交感神経が優位になってしまい、自律神経のバランスが崩れてスムーズに入眠をすることができなくなることがあります。睡眠に良くない影響にならないよう、自分にとってリラックスできるような時間を過ごし、その日に感じたストレスを軽減することが大切です。

無理をしないで眠ることを意識する

勉強の時間は、長いほどしっかりと知識が定着すると思っている人もいるかもしれません。しかし、徹夜で勉強するより、睡眠をきちんと挟んだ方が記憶が定着すると言われています。睡眠を取っている間に脳が整理され、記憶として定着するためです。

また、睡眠不足がゆえに集中力が続かなかったり、疲れがきちんと取れなかったりすると、勉強効率は著しく低下します。また、ストレスを軽減させるためにも睡眠は必要です。勉強と睡眠にメリハリをつけられると良いでしょう。

そして、成長面でも睡眠をとらないことは悪影響です。心と身体の健康のためにも適切な睡眠時間を取ることが大切ですので、仮眠も上手に使いながら良いバランスで勉強に取り組んでいきましょう。

眠気が続くようなら病院へ

「適切な睡眠時間を取っているのに眠気が続き、日常生活に支障をきたしている」というような、睡眠不足に思い当たる原因がないときは病気の可能性があります。

睡眠不足は、身体の疲れが残ってしまうだけでなく、身体や心の病気にも繋がってきます。ナルコレプシーや特発性過眠症などの睡眠障害である場合や、心の病気の前兆の可能性があるので、長期にわたって睡眠が浅くなかなか寝付けないなどといった悩みがある場合は、放っておかずに早めに専門家に相談しましょう。

まとめ

眠気を覚ます方法まとめ

本記事では眠くなる原因から眠気を覚ます方法、上手な仮眠の取り方や日頃から気を付けるべきことなど、勉強する上での睡眠の大切さについて徹底解説をしてきました。

眠気と戦いながら勉強をすると、効率も落ちてしまいますし、健康や成長の妨げにもなってしまいます。一時的な眠気覚ましを行うことは効果的ですが、長い目で見るのであれば食生活や生活習慣を見直すことも大切です。

睡眠をしっかりと取りながら健康的に勉強に取り組んでいくために、本記事が参考になりましたら幸いです。

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