Classification
まず「問題の種類」で考え方を分ける
時間の目安を決める前に、問題の種類を分類することが欠かせません。
なぜなら、「考えれば解ける問題」と「考えても絶対に解けない問題」が混在しているからです。この2種類をごちゃ混ぜにして「何分考えるか」を決めても意味がありません。
問題は大きく次の2種類に分けられます。
なお、「暗記問題」と一口に言っても、実は単純な丸暗記では対応できない分野も存在します。この点については暗記分野と言われる問題の真実(1)で詳しく解説しています。
Memorization
暗記によって解くべき問題:考える時間はゼロでOK
暗記問題とは、知識として頭に入っていなければ、いくら考えても答えが出てこない問題のことです。
たとえば、理科の昆虫の名前や植物の分類、社会の地名や歴史用語がこれにあたります。「カブトムシ」という名称は、考えたところで出てくるわけがありません。知っていれば一瞬で答えられますが、知らなければ10分考えても出てきません。
見分け方のポイント
「これって暗記問題?」と迷ったときは、こう自問してみてください。
「この答えは、考え方を知っていれば導き出せる? それとも、覚えていないと出てこない?」
後者であれば、暗記問題です。答えをすぐ見て、記憶に定着させることに集中しましょう。
Thinking Problems
思考によって解くべき問題:「武器」があるかどうかで判断する
算数の文章問題や理科の実験考察など、考え方・解法を使って答えを導き出すタイプの問題が思考問題です。こちらは「考えること自体」に意味がありますが、考えるためには前提条件があります。それが「武器がそろっているかどうか」です。
武器がそろっている場合(=既習範囲の問題)
「武器がそろっている」とは、その問題を解くために必要な概念・公式・解法を、すでに学習している状態のことです。この状態で問題が解けないとすれば、理由は「理解が浅い」か「使い方がわからない」かのどちらかです。
武器がそろっていない場合(=未習・応用発展問題)
「武器がない」状態で問題を解こうとするのは、材料も調理器具もない状態で料理しようとするようなものです。いくら時間をかけても、正しいアプローチにたどり着ける可能性は非常に低い。
Time Guidelines
問題別・時間の目安まとめ
| 問題の種類 | 状態 | かける時間の目安 | やること |
|---|---|---|---|
| 暗記問題 | 知識がない | 0分(即答え確認) | 覚え直す |
| 思考問題 | 武器あり(既習) | 5〜10分 | 本気で考える → 解説確認 |
| 思考問題 | 武器なし(未習・発展) | 3分程度 | 方針だけ考える → 解説を読む |
Why Over-Thinking Fails
なぜ「考えすぎる子」は伸びないのか
「長く考えることは良いことだ」という思い込みが、伸びを妨げていることがあります。わからない問題を30分考え続けた場合、何が起きるでしょうか。成績が上がらない子のパターンを見ると、「考えすぎて時間を使い果たす」タイプは非常に多く見られます。
一方で、「3分考えて、解説を読んで、なぜこうなるかを理解する」というサイクルを繰り返した子は、同じ時間でより多くの解法パターンを習得できます。中学受験の算数でよく言われる「問題の引き出しを増やす」とは、まさにこういうことです。効率のいい勉強法においても、この「サイクルの速さ」が最も重要な要素として
