授業のスピードが速すぎてついていけないと子どもが言います。ノートを取るだけで精一杯で、内容が頭に入っていない様子です。質問しようにも次の内容に進んでしまいます。塾側には相談しましたが「慣れれば大丈夫」と言われました。
お子さんの伸び悩みの原因を特定したい方はこちら。
30秒で原因を特定する →授業のスピードが速いと感じる原因は学力不足です。ただしここに本質的な問題があります。授業をリアルタイムで理解できるということは、その場で理解しているのではなく、そもそも理解していることを意味します。
そもそも何も学んでいない状態で1時間の授業を聞き、理解しようというのが間違いです。「宿題でわからない部分はノートを見直しながら考えましょう」という指導もあるようですが、それが考えてわかるものかどうかをまず区別する必要があります。長時間の授業自体が無意味であり、それをもって「授業で取り扱ったからできるはず」という論理は破綻しています。授業を聞いていることと、自分で解けることは全く別問題です。ついていけないお子さんが実際に持っていた穴は、授業内容以前の基礎部分にあることがほとんどでした。
なぜコピーで配付したり、デジタルデータで提供しないのか。ノートを手で写すことに教育的意義があるという前提が、旧態依然としたシステムの名残として残っているだけです。ノートを取るだけで精一杯という状態は、授業設計の失敗です。
「慣れれば大丈夫」というアドバイスは、個別の状況を何も診断していない言葉です。学力不足が原因であれば、慣れても解決しません。このアドバイスは、塾側がとりうる手段を持っていないことの表れです。
下のクラスに移る、個別指導を追加するという対処が取られます。しかし下のクラスでも同じ構造の授業が行われます。スピードが少し遅くなるだけで、理解できていない状態は変わりません。
ついていけないまま授業だけが進みます。理解できていない単元の上に次の単元が積み重なり、学力の穴は広がり続けます。「慣れれば大丈夫」という言葉を信じて通い続けるほど、取り戻すのが難しくなります。
ついていけない原因は一人ひとり異なります。どの単元でつまずいているか、どの思考プロセスが欠けているかを特定しない限り、対処のしようがありません。